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高専から駅弁大学から東工大を経て大企業へ 浅く広い趣味とかキャリアの日記を

Experiment ∧ Travel in Chiba

 

 

先日,弊研究グループの実験に参加してきたので,写真とともに簡単にまとめる.

とはいえ他人の研究なので,その内容について触れるのはやめておこう.

後日,学会発表などアウトプットもあると思うので,どうしても気になる人はそちらを要チェックか.

 

で,となると,残された書くことはタイトルにもある通り,その実験の過程での旅行的側面をまとめるくらいだ.

実験における参加者は本学学生が主だったので,東工大大岡山キャンパスに集合してバスでいすみ鉄道の駅まで移動となった.

住所的に若干遠回りな感もあったが,バスが無料でこんな状況だけども定期券もあるので,安く済ますために利用した.

 

何故いすみまでという問題もあるが,これは貸切列車のアクセス性といったところか.そのあたりは部外者なので知らんけど.

 

して,大岡山から房総半島となると,アクアラインを使うわけだ.

何気初めての利用なので,若干この時点で興奮していた.

けれども天気はあいにく.

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移動に関しては,やはり都市の渋滞の問題を感じるところだった.

アクアラインや千葉県内の高速道路は非常にスムーズだったものの,アクアラインに乗るまでが非常に長かった.大井町線の急行の方が遥かに早そうだ.

あと途中千葉で渋滞にハマってしまったのも運が悪かった.

まあ時間がかかったところで,研究グループの久々のオフということで,話すことも多く無問題だったが.

 

Go Toの批判と同様に,情勢に対する意識の低さへの懸念などもあるだろうが,今回は研究グループの先生も引率して,いわば免罪符が出ているので,私個人は責任を転嫁して楽しめるというものだ←(死語)

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私は大原駅まで乗車.途中からは沿線に沿った国道を走行していたので,バスから沿線を楽しむこともできた.

しかし乗車中,いよいよ雨が降り始めてしまった.

 

大原駅到着後,渋滞があったものの時間に余裕もあり,若干の自由時間が確保されたので,せっかくなので太平洋を見に行くことにした.

しかし荒天に加え,太平洋からの海風で,傘も変形し,あまり楽しいものでもなかった..

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そしてとうとう実験.この日のための貸切列車に乗車.

貸切列車の乗車も初めての経験だった.

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そして実験をして大多喜駅に到着.

乗車中の写真を撮りたいところではあったが,さすがに実験中にそんなことをするわけにもいかず.

ローカル線よろしく等間隔のジョイントのガタンゴトンという音が旅情を感じさせる.

ぶっちゃけ実験テーマの香りだけでなく,こうした旅情なども影響してしまいそうなのが個人的な杞憂ポイントだ.

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実験終了後,車内を撮影.

国鉄な外見に反して,車内はリフォームされて非常に小綺麗だ.

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博物館的なものもあり,古い踏切があったりした.

中には入らなかった.

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これらの写真から分かるように,町並みは悪くない.

ただところどころ調和の取れていないものもあったりで,観光地としての惜しさを感じさせる.

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昨今の情勢で昼間にいすみ鉄道沿線を観光するという人も失礼ながらそうそういないだろう.

そのためか飲食店も実質,下記の一択だった.さすがにセブンでコンビニ飯はもったいないし.

別グループは大原で海の幸を楽しんでいたりで,若干羨ましかった.

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あと後日,おみやげで買ったうどんを食べた.

予想はしていたが菜の花の香りを特段には感じない.けれどもモチモチしているし普通に美味しい.応援的な思いで買ったところもあったし問題ではない.コロナでなければ,研究室のお土産にお菓子でも買っていったのだが.

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あと後日必要となった書類をまだ出せていないので,来週は登校して提出せねば.

あと全く別件なのだが類似?する話として以下が気になっていて応募するつもり.

出土した高輪築堤の見学会だ.この機会を逃すとなさそうなので.

しかし葉書ってなんだ.昭和か?

https://www.jreast.co.jp/press/2020/20201210_ho01.pdf

 

あぺんでぃくす

類似

www.youtube.com

EC×データ

デマの可能性も否定できないが,先日宅配業界の現場から悲痛なツイートがあったのが目に止まった.該当ツイートは消されてしまったようだが,外出自粛,ブラックフライデー,クリスマス,ECの普及で,かなり忙しいらしい.

医療現場の疲弊が周知されて久しくなるが,コロナで景気が悪化する中でも不均衡が生まれているようだ.

社会課題としての物流は確かにあるように思う.

 

ぶっちゃけこのネタはもう少し温めたかったが,少し話してみたい.

というのも端的に言えば,環境輸送としてのプライオリティ,付加価値だ.

 

宅配における追加料金は速達料金がある.

アマゾンのプライム会員はここがサービスに含まれている.

ヘビーユーザなら入るもので,これにより安易に速達が選べ現場が疲弊していると仮定した.

 

しかしヘビーユーザであっても,すべてのECの取引,商品がすぐに必要なわけではない.会員だからといって,むやみに負担の大きなサービスを使うこともないだろう.

 

昨今では炭素税の概念も普及しているし,ESGの関心も高まっている.ゼロエミッション電源の選択肢も生まれている.

ECにおける早さも十分に周知され,既存の物理的小売店との競争力も申し分ないだろう.

 

であれば送料の炭素税的概念が生まれても自然だろう.

ただサービス業のビジネスの中,こうした変化を強制的に導入するには大きな反対が予想される.

 

 

そこでユーザの善意によって,環境や経済の負担を減らせる選択肢があってもいいのではないだろうか.

これは必ずしも金銭的な賦課を意味しない.

価値には様々な形態がある.

例えば,前述の速達サービスの悪影響が大きいのであれば,時間にゆとりを持った手段があってもいいだろう.これにより宅配の手間が減って,消費者のゆとりという負担を社会課題に還元できる.これは現在でもある種現実性は高いと言えるかもしれない.時間指定配達で再配達を防止するような態度も含まれるだろう.

宅配ボックスも構造的に似ている.

他にもゼロエミッション車を使った輸送は非常に明快だ.上記とは別に,これは賦課料金を課して,日常的に環境に寄与できる土壌形成を提供できる.はっきり言って宅配の質の勝負は限界にあるのだから,コーズマーケティングと同様の付加価値で勝負する時代だろう.

関連?

シティロジスティクス : 効率的で環境にやさしい都市物流計画論 | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

現代ロジスティクス論 : 基礎理論から経営課題まで | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

 

少し話は逸れるが,早朝の新聞配達や郵便のバイクの音は,周囲の静かさに比べると非常にうるさい.まだ鳥も起きていない時間に閑静な住宅街を切り裂く.しかし解決策は既にある.電気バイクを使えばいいのだ.走行特性としても頻繁に加減速を繰り返すので,好相性で省エネルギーになる.静音性という環境だけでなく,排出量にも還元できるし,エネルギーの側面からはランニングコストが却って安くなる可能性すらある.

 

 

で,ECといえばアマゾン,楽天だ.世界的にはアリババの規模も大きいが,日本には浸透していない.どれも面白い会社なので,有報とか読みたい.稼げるセグメントなども分析のしがいがありそうだ.以前,加盟店とトラブルもあったがその後どうだろう.

ネット通販とは 国内BtoC市場19兆円、消費者保護課題: 日本経済新聞

Apple、アプリ配信手数料下げ 中小向け15%に半減: 日本経済新聞

というか以前みたいに比較したいところではあった.2021末を待って出すか?

 

以下の記事はアマゾンの展望について,非常に細かく書かれていて面白い.というか海外の報告書の翻訳版らしい.

今回のリポートでは、アマゾンが明らかに破壊しようとしている5つの業界(薬局、中小企業向け融資、物流、生鮮食品、決済)と、まだ取り組み始めたばかりの段階にある4つの業界(保険、スマートホーム、高級ファッション、園芸)について調べた。後者の4つの業界を破壊する可能性はまだ推測の域にとどまるが、アマゾンの規模と強みがあればすぐに現実になり得る。各業界でのアマゾンの歩みと進展について説明する。

(中略)

アマゾンは医薬品が稼ぎ頭ではなく、薬の給付管理については非営利同然の手法をとることができる。

(中略)

この提携により、アマゾンは宝の山である出店者の売り上げデータを与信判断のために初めて外部の金融機関に開放する。

(中略)

一方、ドローン(小型無人機)を使ったフルフィルメントや無人配達車など物流や配達プロセスを自動化し、改善する新たなテクノロジーへの投資や開発も進めている。

(中略)

「ミッドマイル」や商品を倉庫から最終地点に届ける「ラストワンマイル」の配達に関しては、複数の取り組みが進んでいる。

配送マッチング:配送マッチングプラットフォームは荷主と運送業者を効率的にマッチングし、身元の確実な業者間の提携を促し、透明な価格を提供する手段として注目されている。

アマゾンは20年5月、米本土での配送マッチングプラットフォーム「アマゾンフレイト」を始めた。規模を武器にミッドマイルの配送市場のシェアを握り、大手荷主としての地位を強化できる可能性があるため、これは重要だ。

米Amazonが次に「破壊」する9つの業界: 日本経済新聞

The 9 Industries Amazon Could Disrupt Next - CB Insights Research

 

それぞれの分野ごとに対立する既存のプレイヤーが示されているので,どの分野の人も一読の価値がありそうだ.

 

生鮮食品も興味深い.うちはなんだかんだいって料理はほとんど母の担当で,私はたまに料理する程度だ.そうするとスーパーにそれほどいかず,たまに買う食材の陳列位置に四苦八苦したりしてしまうのだ.画面上で検索できた方が便利だ.生鮮食品の陳列は新鮮さを5感で測って比べて買えるメリットがあるが,サプライチェーンを効率化すれば済む話だ.(いちいち小売店を挟まずダイレクトに)

 

前出の企業が厳しいともあるが,同分野のベンチャーは逆に吸収としてのゴールもありそうにも思われる.やはり車に頼るロジスティクスのCASEやEV100の影響も大きそうだ.

RE100・EP100・EV100 | JCLP | 日本気候リーダーズ・パートナーシップ

 

やはり銀行系の進出にしてもデータの重要性は高そうだ.

Jscoreなども似ているが,新たなデータでの与信が台頭している.

楽天はクレカや銀行をやっていて,そちらに強みがありそうだ.

 

 

またスマホの買い物とキャリア進出のシナジーの高さも期待したい.

ぶっちゃけその分野は素人なので,例えば以下は参考になる.

業界の人も副業的にこうした働き方が徐々に浸透するだろう.

 

www.youtube.com

 

RCPはいわば通信インフラ版のAWSだ。米Amazon.comアマゾン・ドット・コム)が自社サービスのために開発したクラウド基盤を、AWSとして外部の利用者に提供して大成功を収めたように、楽天も培ったノウハウをビジネスに生かす考えだ。三木谷氏は「世界の通信事業者のネットワークコストの合計は年30兆〜40兆円。RCPを活用することで少なくともネットワークコストを30%削減できる。世界各地から問い合わせが殺到しており、RCPは大きな可能性がある」とする。

楽天とNTT、ベンダー化するキャリアの勝算 | 日経クロステック(xTECH)

 

アマゾンといえばECだけでなく,実はITコン的なAWSも非常に強い.

キャリアを通して競争を避けつつ,ビジネスモデルを真似ているのは面白い.

 

遅れつつも楽天の参入でドコモもahamoが発表され,いよいよ総務省の望んでいた価格の適正化,もとい廉価化が進んでいる.これに触発されMVNOも対応をしていたりするようだ.

報道発表資料 : 新料金プラン「ahamo(アハモ)」を発表 | お知らせ | NTTドコモ

 

ただ一方でこうした施策によって,維持管理がおろそかになりサービスの質の著しい低下は懸念だ.私の知る限り海外では,Wi-Fiの接続が一般的でキャリア通信は補助的な印象があった.これと比べるとすると環境が違いすぎるだろう.

また東京に通信の品質は高いようだが,コスパで見ると悪いという可能性も考えられそうだ.質は高いに越したことはないが,だからといって過剰なサービスで高いままというのも問題だ.3社もあるのだから,そのあたりも明確に差別化されてもいいようにも思う.ソフトバンクもかつてはコスパ重視だったような気がするのだが.

 

またキャリアといえば以下も興味深い.

ツイッターにしては珍しく明示的なソースが示されている.

 

https://media.defense.gov/2019/Apr/03/2002109302/-1/-1/0/DIB_5G_STUDY_04.03.19.PDF

 

 

アメリカだけでなく,日本の政治的な未熟さがひどいだけのような気がする.

コロナ関連で言えば,感染者が増える可能性は十分考えられたのだから,事前に人数の水準に応じた対策の大綱を作るか準備しておくべきだった.何にしても後手だから,支持率も下がるのではないだろうか.東日本大震災から学んでいないのか.

加えて対策を決めるにあたり責任転嫁も甚だしい.国民のための政治というより,政局ゲームに終止してしまって失望しかない.

EVの潮流

最近EVの話題が非常に活況になってきた印象がある.

やはりトップの鶴の一声の影響は計り知れないといったところか.

日経の一面もESG関連も含め環境のテーマが強くなってきた印象だ.

東京都、30年から新車販売すべて電動車に 知事が目標: 日本経済新聞

企業年金4割「ESG採用したい」 本社・R&I調査: 日本経済新聞

コロナ後のモビリティー戦略、かくあるべし | 日経クロステック(xTECH)

 

ようやくトップがグローバルスタンダードの態度に並んだ印象だが,前途は多難そうだ.端的に言えば市民理解だ.こうしたテーマは留学のテーマでもあった.

 

pytho.hatenablog.com

 

 

言いたいことは非常に理解できるが,議論にデータは欠かせない.

以下に示すように簡単にツイートにまとめたが補足的に記そうと思う.

 

An international dialogue about electric vehicle deployment to bring energy and greenhouse gas benefits through 2030 on a well-to-wheels basis - ScienceDirect

Development and application of an electric vehicles life-cycle energy consumption and greenhouse gas emissions analysis model - ScienceDirect

 

やはりこうした議論には論文をあたるのが手っ取り早い.

研究内容は守秘義務のような風潮もあるので,やはりこれが無難だ.

ぶっちゃけ上記のリンクもライセンスがないと詳しくは読めないかもしれないが,端的にまとめればツイートでもまとめたとおり電気自動車EVの環境性が内燃機関車ICEより優れる.グラフを見れば明示的だ.

 

この手の情報は上記のようなリンクを見れば明らかである.

この情報に懐疑的な態度も多いかも知れないが,複数のソースを比較すれば自ずと明らかになるはずだ.またScience Directは学術分野で非常に一般的で信頼性は高い.論文でも査読なしでは信頼性が低い.

コンテンツ

フルテキストの論文から信頼性の高い書籍まで、数百万件の学術文献を有するデータベース。エルゼビアの厳格な出版基準が出版物の品質を保証します。論文は著名な編集者からなる編集委員会の指導を受け、厳格な査読を受けています。

ScienceDirect | エルゼビアの先進的な情報ソリューション | Elsevier

 

これらの論文を見つけるのも思いの外簡単で,Science Directの検索バーか,Google Scholarで「EV Well-to-Wheel emission」とでも調べれば,上位に適切な結果が表示される.現実は非常にあっけないものだが,こうした道具の使い方こそが大学で習う重要な点なのだろう.Well-to-Wheelなんていうのは専門用語だし,やや上級テクニック的なところはあるが,これはこうしたテーマを研究していた成果か.

また大卒の多い国でありながら,こうした科学的態度が普遍的でないことに違和感がある.

下手したらこの記事もロジハラと訴えられかねなそうだが,ロジックのハラスメントとは意味がわからない.

 

これはゼミで集めた断片的情報による私の個人的な推測の要素が強い.

とはいえ中国国内では新車購入時にEVが圧倒的に有利になっているようだ.

以前は中国といえば大気汚染がひどいイメージで,それは工場排気に加え,都市内の渋滞した内燃機関車の影響も大きかっただろう.これに現地政府も強い問題意識を感じたようだ.

日本では無名だが,頭角を現したEVメーカのBYDなどのスペックには眼を見張る.

このままパワートレインのシフトに乗り遅れて,豊田や横浜でガソリン車を作っていると,自動車生産のシェアをサプライチェーンごと奪われかねない.

 

Ten cities, thousand fuel cell vehicles? China is sketching a roadmap for hydrogen vehicles | International Council on Clean Transportation

 

ぶっちゃけモータースポーツは素人なのであまり話さないほうがいいのだが,就活で高級車ディーラの話を聞く機会もあった.その人によれば,モータによる車の加速性能もすごいらしい.導入が進まず消極的なシフトになっているのは,スポーツカー全体でバッテリー重量がネックになっているのかもしれない.

 

以下の動画はブレーキ時のモータの回生によるエネルギー回収と,そのエネルギーによる加速のブーストがよく分かる.最高速度が新幹線を超えているのだから驚きだ.

www.youtube.com

 

話がEVとICEの対立に終始してしまったが,根本的な問題としてエネルギー元の問題がある.

これが実は先に示したWell-to-Wheelという考え方で,私の研究テーマの鍵でもある.

EVは走行時には何も排出しないからこそ,給電する電気の発電時の排出に着目するわけだ.そのため前出の風刺画も完全な誤りではない.ただ排出するガスについては,ICE,画像上の方が多くないと正しくない.

これを考える上で,走り方や車重,地域など多くの問題があるため,活況なテーマになっている.

もちろん電気を再生可能エネルギーによって賄えば,完全ゼロエミッション車を達成できる.カナダや北欧ではもともと再生可能エネルギーの比率が高いので,実現性は高い.一方日本では難しい.

そうした現実的な塩梅も研究の面白く難しいところだ.

しかし最終的に運輸もゼロエミッションを目指すに当たり,やはり車両の電化は不可欠なのである.そして同時に脱火力,脱化石燃料を進めていかなければならない.

 

全物件の電力、100%再生エネルギーに ヒューリック: 日本経済新聞

 

 

蛇足として個人的な興味として,石油のミックスの長期的な展望はこうしたテーマで非常に関心がある.石油は沸点ごとに形態が決まっていて,仮にEVシフトが進んでガソリンの需要が大きく下がった時,石油が依然必要となる石油化学アスファルトはどうするのだろうか.

2021年読みたい本リスト:在学猶予3ヶ月

世界文学の講義を受けてもちろん世界的に著名な文学も読みたいが,これは近所の図書館での入手性も高いと考えられるので,よりニッチで専門的で学術的なものを大学在学中に詰め込んでおきたい.また文庫本,白黒印刷でないと買うにしても高くついたりするので.

 

あと先日何かを受賞していた上野駅の作品も非常に興味深い.社会的弱者を描いているような情報を目にした.

 

ナショジオ

科学の誤解大全 | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

ピュリツァー賞受賞写真全記録 | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

ビジュアル1001の出来事でわかる世界史 | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

海底美術館 | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

ビジュアル教養大事典 | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

地図の物語 : 人類は地図で何を伝えようとしてきたのか | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

 

橋,景観

橋のデザインと構造 : 世界の30橋に見る革新的アイディア | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

まちを再生する公共デザイン : インフラ・景観・地域戦略をつなぐ思考と実践 | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

世界の橋並み : 地域景観をつくる橋 | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

ディープ・エコロジーの原郷 : ノルウェーの環境思想 | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

Landscape planning : an introduction to theory and practice | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

高速ジャンクション&橋梁の鑑賞法 | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

 

道路,交通

図解・首都高速の科学 : 建設技術から渋滞判定のしくみまで | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

道路の経済学 | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

駐車学 | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

意思決定の処方 | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

自動運転の幻想 | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

The underground railroad | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

 

環境,エネルギー

再生可能エネルギー開発 : 最新事情と海外展開 | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

再生可能エネルギーによる水素製造 | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

2040年のエネルギー覇権 : ガラパゴス化する日本 | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

ブロックチェーン×エネルギービジネス : 世界の51事例から予見する | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

地域分散型エネルギーシステム | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

エネルギーと気象工学 : 災害に強い電力設備と安定供給を目指して | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

 

音楽

音楽と美の言語ゲーム : ヴィトゲンシュタインから音楽の一般理論へ | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

音楽理論の基礎 | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

コード理論大全 = Encyclopedia of chord theory | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

ポストモダンの50人 : 思想家からアーティスト、建築家まで | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

 

国家

日本の近現代史をどう見るか | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

日本現代史 = Contemporary Japanese history : since 1945 | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

福祉国家の観光開発 : 北欧の新産業戦略と日本 | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

ロシア革命とは何か : トロツキー革命論集 | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

教養のドイツ現代史 | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

 

人口

2100年の世界地図 : アフラシアの時代 | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

人口減少時代の都市システムと地域政策 | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

都市をたたむ : 人口減少時代をデザインする都市計画 | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

初婚関数の数理 : 積分方程式としての定式化・その動態化と初婚生成の予測 | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

 

メガトレンド

統計学でわかるビッグデータ | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

ソーシャルメディアの生態系 | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

YouTube革命 : メディアを変える挑戦者たち | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

アメリカを変えたM (ミレニアル) 世代 : SNS・YouTube・政治再編 | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

SDGs経営 : "社会課題解決"が企業を成長させる | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

ニッポン2021-2050 : データから構想を生み出す教養と思考法 | 東京工業大学附属図書館 蔵書検索

 

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自分が読んだ強化学習の資料達 - 下町データサイエンティストの日常

ロシア文学

サンクトペテルブルクはしばしば夢想的な舞台として描かれる:特にメインストリート

ピョートルにより欧州的都市として遷都される:ある意味京都?

町並みとしては軍港・運河が特徴的

美術館:バッキンガム宮殿・大英博物館に似ている印象

研究所の歴史もあり王立協会と同時期のフランスの機関を参考にロシアで設立された

 

コートの複数の表現:厳冬地:下級官僚のモノ悲しさを描く

鼻:都市生活の人間関係の希薄さ,難しさをやや不気味に描く

:現代東京の希薄さにも似る?:現代日本小説との比較も面白いかも知れない

管理社会

 

 

モスクワ:16世紀?:モスクワ宗教中心地へ:アジアモンゴル支配の反動

欧州と異なり宗教と国家が共生:非対立

ツァーリ

恐怖政治:強力なリーダーシップ:農奴・家父制

イハン雷帝の風刺的映画とスターリンの文化制限:遠近法の表現

 

ドストエフスキー罪と罰

雑知識人:ラスコーリニコフ:貴族との区別

超人思想と罪の意識

カラマーゾフの兄弟:ミステリー軸:普遍的にして現代風アレンジ

>大審問官:世俗的欲望の信仰の是非や神の存在を提起

異端:よろじえふ?:ラスプーチン

名前や顔つきの表現にトリックが見られる

シベリア送りされて,社会主義思想からキリスト教

 

トルストイ

留学で公開処刑を見たりで西欧文化を非人間的と批判

アンナ・カレーニナ:都会の偽と田舎の真を対比:戦争と平和でも類似

若い男女の不倫は社会的に受容されてた:封建制へのガス抜きとして

アンナの純愛の思い込みが批判される

>自然が文明に阻まれる

伏線とアフォリズム,(<->)異化が多用される

<シュクロフスキーは芸術的と評価

 

  

書評課題

 

 私は課題図書として,ウラジーミル・ナボコフ著,若島正訳の新潮文庫から出版されたロリータを選んだ.これを文学的構造と社会問題の2点から考察する.

 私が本作を読了して,まず思ったのは,著者ナボコフの聡明さだった.前提として彼はロシア出身でありながら,外国語の英語で執筆しているわけだが,加えて随所にフランス語の洒落た言い回しが散りばめられ,アナグラムによる言葉遊びを織り交ぜつつ(これは役者の腕にも感心した),プルーストや神話,芸術にも造詣が深い.さらに理系的要素として,身長や年齢,時間を綿密に組み立て,それを方程式の問題文のように描画するのも面白い.

本作の評価として,恋愛・ミステリー・ロードなどの様々な要素を含んでいる点が解説でも挙げられている.この構造が大きな評価,議論の対象になったことは疑うまでもない.逆に様々な文体が連なることで独自の面白さが生まれているのではないかと,私は考察した.1部では,少女へのハンバート自身の純粋な異常性癖の愛がある.2部からは展開が早く,アメリカを横断し直接的ではないものの官能的な逃避行的パートを経,ドロレスが逃げ出しいわば失恋のような状態になりつつリタが登場する.最後はドロレスに会いに行きつつ,そこにはかつての異常性癖というより父親としての愛,プラトニックさが優位にあるように感じられた.11章では通知書を通してドロレスの客観的評価が描かれながら,実際は愛の独占・隠蔽が目的なものの,過保護な親の一面が露出しているのも,人間の複数の要素を表しているようで面白い.

またハンバートとドロレスの関係性以外に着目すると,2部冒頭のアメリカ横断はまさしくロードノベル的だ.読んでいても長編のアメリカのドラマを観ているように錯覚した.著者はあとがきにおいて,アメリカとヨーロッパの風俗の本質が違わないと述べている.しかしこの雄大なロードノベル的描写は,戦後の偉大なアメリカの大地以外考えられない.車とモーテルという舞台設定が,秘密の逃避行と相性抜群なためだ.ここまでの大陸的パートは当時のアメリカと同じ順風満帆さを感じさせる.しかしドロレスを失ったハンバートは狂気に落ちていく.シンプルな手法だが,この緩急が作品の世界にさらに引き込む力を持っている.加えて被害妄想から全米旅行を振り返るのも,前章と対比的で面白い.しかし本作は狂いながらもハンバートの意外にも理性的な分析,論理性から,ミステリー性も確かに持ち合わせている.

対比的と言えば,1部22章の疾走感だ.それまではハンバートの内気さや無自覚で邪魔なシャーロットに辟易とするパートが続く.冒頭は官能的描写が多く,その進展に期待しても,ドロレスとは離れエッセンスが弱まり不快感が増す.しかし滑稽なご都合的展開によってシャーロットが死ぬと,状況は一気に好転し物語が加速する.カタルシスだ.ドロレスを迎えた車内でのシーンは,描写が省かれ会話に凝縮されテンポがいい.目は口ほどに物を言うとも言い,これ以外のシーンは鋭い観察眼とも読めるが,久しぶりの再開に興奮冷めやらぬ様子を示唆しているかもしれない.また2部13章の劇の脚本はハンバートを,20章のテニスで狡猾さを発揮できない描写はドロレスをそれぞれ皮肉していて面白いと思った.

この講義では文学の時代背景も踏まえた考察を多く扱った.そうした側面ではナンセン旅券は風刺的とも捉えられる.しかし本作ではそういった硬い社会体制よりも,文化的な社会問題の提起に比重が置かれていると感じた.ロリータの根幹的テーマである児童保護法的テーマはもちろんのこと,ビアズレー女学院の教育方針,「自由」が挙げられる.

教育方針とは,女学院が表向きには教養ではなくコミュニケーションを重視している点だ.おそらく時代背景として,先進国は平等な教育機会サービスの黎明期で,そこでは実践的なスキルが求められていたのだろう.今日の大学の在り方にも関連する.だが東工大リベラルアーツが重視されているように,短期的視点だけでは「深み」を得ることはできない.これは表向き(裏がある)な点やハンバートの心象から主張されている.

このロリータというタイトルを見た時に,まず思い浮かんだのは「ロリコン」だ.今日のジェンダーLGBTが代表的だが,少女性愛や他のマイノリティも存在する.ロリコンは日本のアニメオタクの差別用語として存在した.前半のハンバートのマイノリティとしての苦悩は,日陰のオタクと重なり,少女性愛をアニメオタクと読み替えられると思ったし,これは精神の自由の1つだろう.またハンバートが作中で何をしようが,限度はあるものの結局は著者の表現の自由で,これは今日の文化作品にも言える.あとがきの出版までの拘りは,模範的な信念を持ったクリエイターとして移る.しかし最近では児童ポルノ法の議論が白熱し,抑圧的雰囲気を感じる.このテーマは半世紀も前にナボコフが提示したのではと私は落胆する.

また前半はハンバートが性的消費――最近のテーマを借りれば性的搾取――しながらも,2部7章ではドロレスが自覚的に(これもまた自由意志)自身を明確に金銭的に売っている.それ以前でも交渉のカードとして自分自身を用いている.彼女を単純な被害者と見るか,狡猾な共犯者と見るかで本作の評価,ジェンダー観の議論は分かれる.またそうしたテーマを暗示しているようにも読めた.さらに複雑なのが保護者だ.ハンバートは,最後は理性的な父親像に近くなるが,旅程の不貞は社会的に許容できない.身寄りのない彼女は彼を頼らざるを得なかったが,受け入れるべき福祉施設のサービスの質を暗に非難しているとも見られる.一方で彼女は積極的な共犯者である節があった.すなわち児童の保護や自立のトレードオフも内包している.今日でも大人の定義は曖昧だ.日本の成人は結婚年齢や飲酒とギャップがある.ドロレスはIQが高く年齢の割に自我の形成は早熟だろう.子供は「私は大人」と主張する.それでも社会は児童の健全な成長を保障すべきだろう.今日に話を戻せば,売春もそうで前に述べた児童保護法的テーマにも回帰する.

 

 

で一連の講義でこうした考察は面白いのになあ,Youtuberとかコンテンツ化しないのかなとも思ったが,冷静に考えると学術的分野に近く難しそうだ.

一応,娯楽よりかは教育に近いアカデミア寄りなこんなチャンネルもあったりはするようだが.

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