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高専から駅弁大学から東工大を経て大企業へ 浅く広い趣味とかキャリアの日記を

Entrepreneurs with Social Issues

以下の続き

pytho.hatenablog.com

 

 

リブリー

内容の概略としては,教育サービスのプラットフォームであるリブリーの経緯.

起業家,後藤さんの信念や困難を1時間あまりで語っていただいた.

 

根源的な理由としては他国との教育格差や紛争といった不平等さがある.

そこでかくかくしかじか高校生の問題集の電子書籍をデータベース化した.

 

この講義では困難とその解決としてのピボットに焦点が当てられている.

今回は要はマーケティング・広報の問題だった.

 

学年集会でも説明したが,その本質的魅力は生徒には伝わっていなかった.

さらに職員室では先生が宿題の処理に忙殺されている.

そこで先生の仕事の効率化の一助として,サービスを通して宿題を電子化し可視化しやすくすることとした.

宿題という強制性によって生徒にも利便性が周知される結果となった.

 

 

リブリーの話を聞いた私の感想:コメントシートは以下の通り.

もしかしたらグループワーク中に話合われたのかもしれないが,先生がチャットで仰っていたように高校というシステムからあぶれてしまった(最も救われるべき)個人に対してのリーチについて,取り組みや別の方法があれば知りたい.
また未成年でなくても,大人になって高校相当の勉強をしたいと思ったり,新たに導入されるプログラミング教育は大人のニーズも高いと思う.そこで学生時代は奮わなかったけど,大人になって改めて勉強したいという層へのアプローチもいいと思った.子供に比べ大人は自主性は高いので,今回のような課題も小さいと思う.(これは次週の課題で議論するべきかもしれない)
それから冒頭に計量経済学を学んでいた背景から,経済学的に定式化できると述べられていた点に興味がある.計量経済学は全く無知なのだが,伝統的経済学へのアンチテーゼとして,心理学と複合させた行動経済学が台頭してきたと私は把握している.上記で述べられていたのはそういったものか.
また根本的問題として,日本の教育が一律的で工場のようだという指摘がある.例えば北欧では実質的に学年の枠が取り払われたエコシステムになっており評価が高い.話にもあったように教育分野と革新性の相性が悪い点は同感だが,そういった学校教育システムのビジョン・大観は気になる.ゆくゆくはこうした短観が,教育の平等や効率化の最終目標に結びついていくと思う.

 

 

この講義の特徴として,匿名化して他人のコメントシートも見ることができるのだが,他は講演者の起業家へ送られることを考慮して感謝の意を評していた.しくじった.こういうところだ,私の弱みは.

で,このコメントにも簡単にお返事頂いた.

あぶれた部分については,難しい問題だと概ね共感していただいた上で,他動力的なものとお金の元,情熱的に行っていけば解決できるだろうというポジティブさが見えた.

計量経済学は合理的な人間を考慮した上で,効用関数を観察で補正しながら検証・モデル化していくらしい.ここは書籍でも独学できると思うので,やっていきたい.このコメントからは,大きな構造は伝統的経済学の匂いがする.

 

書籍

書籍として以下もおすすめされていた.講演した後藤さんがコンサルの経験もあり,そういうエッセンスが強めだ.すべての問題をフレーミングできるわけではないだろうが,課題解決の助けになりそうだ.

 

 

 

地頭力を鍛える

地頭力を鍛える

 

 

 

さらに今回は教育サービスのプラットフォームだったわけだが,そこでランチェスターの法則の紹介もあった.これも勉強したい.インプットが多すぎて溢れていて処理が追いつかない幸せ太りなう.

10分でわかる! 競争戦略のバイブル「ランチェスター戦略」第1章ランチェスター法則と弱者の戦略、強者の戦略 | ランチェスター戦略

 

また他のコメントシートにも面白いものがあった.高校で使われていた英単語アプリを学級対抗にしてマネタイズしたらしい.東工大に入るような高校は進学校だから,こういうインテリ対抗の親和性も高そうだ.

 

 

Welgee

今回は東工大OBOGではなかった.

東大院でバングラなどの危険地域にも訪れたアグレッシブな女性起業家.

難民支援のNPOを運営する.

 

アクティビスト的なところから始まった
観光ビザでの流入が主:観光立国の負の側面か
彼らは追い詰められているので,観光のような選択の自由の余裕はない
戦後復興に憧れるような場合もまれにある
NPO:政治的介入の平易さ:関係性の重視:自主性?
寄付・助成金:4
人間の本質:哲学的テーマ:ブラック:技能実習
アプローチ:選択と集中のジレンマ:トレードオフ:ソーシャルベンチャーとして
Fateシリーズの切嗣の「誰かを助けるということは他の誰かを助けないということなんだ」という一言を思い出した.
人事が希望する人材を言語化できない->経営者とも話す
難民認定をゴールにしていない:社会活動家ではないから
特定技能由来から逃げ出した難民もいる
>彼らが難民をジョーカーにしている
>移民政策が誤り:濫用の規制に動いてしまっている

 

コメントシート

一連の講義で,合弁会社,株式会社,NPOの各起業家に話を聞けたのは非常に有意義だった.彼らに共通していたのは社会課題への強い意識で,そのアプローチとしての選択の違いが興味深かった.
そこで今回のNPOは社会・外部からのアプローチが多様で最も難しいのではないかと感じた.合弁であれば自分を強く貫けるだろうし,株式から出資者が絶対だと思うが,NPOステークホルダーも多くジレンマに悩みやすい傾向にあるように感じる.逆に話にもあったとおり,多様なアプローチをできるメリットとしての責任だと感じた.私個人としては複雑で難しくて敬遠してしまうと思う.
また移民政策・人的資本において,日本はシステムの設計サイクルが悪い.観光ビザや技能実習生の問題は非常に無責任だ.危機に瀕する人を現地に放置することも残酷だが,それ以上に受け入れておきながら生殺しにしていることは許しがたい.
難民認定をゴールにしないというのは巧妙なリフレーミングだと思った.個人的には前述の無能な政府の度肝を抜くようなインパクトを期待したい.
また人事が欲しい人材を言語化できないという話も面白かった.この講義を就活が終わった状態で(唯一?)聞いているが,就活の曖昧さには辟易とした.以前にはリクルートの内定辞退予測が炎上したが,これは難民,外国人,社会的弱者を問わず社会課題として今後も燃え続けるのだろうと思う.Welgeeの寄り添ったアプローチはこうした問題にも光を指しそうな期待がある.

 

紹介

【オンライン開催】WELgee活動説明会『Shape the Future Together~日本に逃れた難民と、ともに未来を創る~』

逃れてきた難民が「テック人材」に大変身!3団体の協働による、日本初の「難民プログラミング道場」、始動|NPO法人WELgeeのプレスリリース