日本は21世紀に入ってからくらいだろうか,ダイエット至上主義になった.
一時は過激な場合の拒食症などが社会問題化した時期もあった.
現在ではそうした大きな問題は落ち着いているものの,依然としてダイエットへの関心は非常に高いし,鶏卵問題に近いがダイエットに関するコンテンツも各種メディアに多くある.
そしてそうした情報発信に問題提起したい.
というのもダイエット自体を否定するまではしないが,現状でもダイエット,痩せ型への過剰評価が過ぎる印象だ.
食事を通した健康がより尊重されるべきである.
根本的には長く支持されるルッキズム文化の影響も大きそうだ.
他方で海外の食事制限文化としては,ベジタリアンやビーガンがあてはまるか.
これらの理解に明るいわけではないが,特に後者は宗教的熱狂的信仰がある印象だ.
これにより,健康に関する誤った情報が積極的に発信されてしまうことを危惧する.
先日のテレビがそもそもの本記事の書く動機づけに繋がったわけだが,そこでも申し訳程度に注付きがされていた.
そんなことをするくらいなら,そもそも真摯で公正な情報発信に努めるべきだろう.
特にこんな邪悪なものを,ゴールデン帯にやるのもどうかと思う.
YouTubeはまだ受け手側の行動に規定されるわけだが,テレビは受動的メディアで責任はより大きいだろう.
テレビのコンテンツの質が低下して久しいが,社会情勢の変化も踏まえ柔軟に公正さに一層努めるべきだろう.
CSRやスポンサーの目線をより気にして.とはいえ視聴者の求めるもの(過激なものや誤った情報)というのはギャップがあるが,それを吟味することこそがメディアの本質的業務,社会的責務・役割だろう.
とはいえだからといって個人発信者,YouTuberなどが免罪されるわけでもない.
ダイエットに限らず,意識高い系の人たちを始めとした詐欺的情報拡散は断つべきだ.
現状はほぼ野放しになっていて,あるいは運営会社の裁量に任されている.
ただこれは強権的で,透明性も曖昧な問題がある.
そのためそうした発信を含め,詐欺罪や景表法(ちょっと違う?)と関連させつつ,新法が求められると感じる.
Twitterのデマ問題も同種の課題を抱えているわけだ.
こうした問題はタイトルの通り,表現の自由を主張しきれないほどの公共の害がある.
このブログも部分的そうしたところがあってブーメランになっている可能性には熟慮しなければならないが.
教員や特定の技術者に免許があるように,モラルハザードを防ぐためにも仕組みが必要だろう.
上述のように単一の会社の判断は不公平であったりもするため,そこに国として介入するのが正しいように思う.
とはいえ,こうしたプラットフォームは海を超えるため,海外の規制をどうするかといったテーマはより複雑化させ,問題を難しくするが.
ただ不幸中の幸いか,日本人の多くは英語ができなく,海外のコンテンツを自身で理解する力を持たない.
ダイエットなんていうのは,当事者が勝手にやっていてもらえれば結構な話であり,無縁と思っていたのだが,たまたまつけたテレビでやっていたり,会社でそういうYouTuberが紹介されたりしてゲンナリしたのが,本記事の主因だ.
そう,弊社には同期含め若い女性も多く,かくいう私のメンターもそうだが,やはりそうした社会的圧力・空気感に感化されているし,上からこうしたコンテンツを勧められてはたまったものではないのだ.