九段下に引き続き明くる日,8/13の金曜日は,駒込を攻めた.
まずは
東洋文庫ミュージアムの併設レストラン
でマリーアントワネットという和風膳を.
美術館の中庭を臨め,ごはんのコスパも良好で,金沢の21世紀美術館を思い出す.
六義園
その後雨脚の弱いうちに一旦まずは六義園へ.
最近は旧岩崎庭園はじめ,三菱の重鎮,岩崎家の影を文化財の多くの端々に感じさせられる.
規模に見合う立派な日本庭園だった.
雨ではあったが,だからこその趣もあった.
もっともこれも伊豆と同様,春先か晩秋がベストシーズンではあろうが.
滝見茶屋で一旦腰をおろして,残り10ページほどになった電車で読み終わり損ねたマチネの終わりの終盤を読み切った.
周囲の緑のみならず,滝の水音がいい.
円の奥のこともあってか,都会の喧騒からも隔絶されている.
中央の大きな茶屋では,抹茶や和菓子も提供されていたが,レストランでチーズケーキも食べてしまっていたので,今回は敬遠した.
そして雨が強まっているだろう中で,
再び東洋文庫ミュージアムへ.
ここもまた岩崎家の息がかかっている.
吹き抜けを贅沢に使った建築で,空間的面白さは随一だ.
あるいは目の錯覚を利用した空間の広がりも面白い.
しかし空間効率の悪さもトレードオフとして気がかりで,特に展示内容の不足が残念だった.
確かにそもそも本は展示するものでもなく読むものだが,美術館として展示にもう少しリソースを割いてもいいように思える.
実物でなく写しでも.
また企画展として,東京の地図の歴史が扱われていた.
大火や測量,地図の表現の変遷がまとめられている.
旧古賀庭園
駒込南から本郷通り,南北線沿いに北上して,旧古賀庭園へ.
先に六義園も訪れて,日本庭園はおなか一杯になってしまうかにも思われたが,そんなことはなかった.
ここは特に和洋折衷,西洋とのハイブリットの表現が絶妙だった.
北側は洋館もあり,その前はバラ園もあり,非常に西洋的な趣だ.
これもバラの見ごろとして,時期が悪かったが.
そして南側の奥へ坂,階段を下ると,木の緩衝帯を経て,日本庭園に至る.
立体的な変化が面白いところでもある.
この独特の山手台地の地形を生かして,園内には滝も造られている.
六義園が日本庭園的に勝る点と言えば,大きな池を通した水の感覚だろうか.
もっとも旧古賀庭園にも川はあるが,スケールや借景の組み合わせとしては後塵を拝す.
そしてさらに北上して上中里から帰宅の途へ.