科博
植物
今日は特別展の植物についてのものを予約して9時から見た.
少し残念だったのは特別展経由はぐるっとパス対象外で割引もなく1900円だったことだ.
しかし楽しさで言えば,ディズニー以上なのでお得であることに変わりはない.
これは植物を扱う利点だろうが,実際に生きた動態展示が多くあった.
最小の陸上植物の水草の展示もあったが,植物プランクトンの分水嶺というか定義の差異も気になるところだ.
また死んだものも,その保存方法がしっかりしたもののまま展示されているのが,またよかった.
最後の一文が雅.
他にもやはり様々な主がいて,菌類からエネルギーを寄生するものや,昼に気孔を閉じて乾燥から守るものも.
マングローブは地盤が不安定なので,胎生種子だとか.
原形質,他にも維管束など生物の教科書に出た言葉を多く久しぶりに見た.
そういえば南極は極限環境ということもあり,維管束を持つ種は2つしかいないとか.
せっかくなので,そうした教科書も併置されていると良いと思った.
農業含めた遺伝子関連の展示も.
しかし農業と遺伝子組み換えは隣の展示になっていたものの,直接の関連性がなかった.
遺伝子組み換えの誤解による損失が大きいので,そこを解消する展示の努力をしてほしかった.
確かに青薔薇の花言葉の変化はドラマチックでいいエピソードだとも思うが.
一方で外来種ついてもまとめられ,日本での特定種のほか,反対に日本産のクズやワカメもまとめられていた.
ちなみにミドリムシは2次植物というカテゴリなのだとか.
通常展
恐竜の化石から最新技術まで.
ノーベル賞含め.
先日はScience Museumと科学技術館を比較したが,やはり規模的に比べるには科博が適切だろう.
科博には上述のように恐竜の化石の印象が先行しており,ケンジントン駅に近いロンドン自然史博物館が対応するイメージが勝手にあった.
ただこれは科博の一側面しか捉えられていないだろう.
そこまでの印象があったのは,やはり幼少期,小学三年生くらいだろうか,に訪れた強烈な記憶が残っている.
また直近に読んだ八月の銀の雪にもクジラに関する言及があり,工業的現代科学より観察系の自然科学が強いという偏見があった.
電波についてのブース.
人工衛星など派手なのが多めながら広くサポ―トされている.
しかし日常に近いWi-Fiや5Gなどのモバイル回線の説明が一切ないのも,逆に気持ち悪い.
ただ面白い特徴も紹介されており,蜂は地場を頼りにしているのだとか.
同様の話は上述の八月の銀の雪の檸檬の章にもあった.
マルスは展示されているが,とはいえ現役なのが惜しい.
JRもコロナによる新幹線収入が少ないので難しいだろうが,昨今のDXの流れもあるので,運賃システムをそろそろ更新してもいいのではないだろうか.
どうぶつの森で見たやつ.
種は全球凍結などの外圧で増えたであろうことが書かれている.
日本の明治維新にしろ,コロナにしろ,これは万物普遍の原理か.
蛇も骨で見るとまた違う印象を受ける.
直筆のサインも.
Royal Society行きましたねえ.
上述の英留学リンク参照.
Science Museumにもあった体験型の施設も充実している.
やはり上記の恐竜の化石が科博の顔の印象だ.
あるいはクジラか.
未来技術遺産
実のところホールの一角にパネル展示をしたのみで,展示内容もほぼほぼ下記で網羅されている.
しかし会社や技術背景の記述は参考になった.
令和3年度(2021年度)第14回 ~技術の歴史を未来に生かす~ 未来技術遺産 登録パネル展
ちゃっかり建築的に重みも感じさせる.
JAMSTEC
申し訳ないがパット見は魚雷か甲標的に見えてしまう.
まあ流体力学的に合理的だから..
マクロな海流も渦を形成しているのは興味深い.
案外流体はフラクタルなのだろうか.
潜水船のほか,目星を当てた千葉沖には大量のプラごみがあったとか.
そういえば科博は全体的に,地球温暖化や環境への具体的記述に,学術的施設でありながら,消極的にも見えた.
加速器
専門外は全然わからん.
鏡面になっていて反射が嫌で撮影は避けたが,カミオカンデの構成要素である光電子増倍管も展示されていた.
チェレンコフ光を観測するというのだからゾッとしない.
複製と侮っていたが,型などの都合,比肩するらしいことを初めて知った.
Science Direct...
うっ頭が...
奏楽堂
— AOKI Takashige (@aochan_0119) 2021年9月19日
なんだかんだチェンバロの生演奏を聴くことが初めてだったかもしれない.
少なくともソロは初めてだった.
即興的で独特の譜割りだ.
というのも長さが明確に定められていないらしい.また割と単音というかシンプル.
雨を表現した現代的な武満徹「夢みる雨」は,映画のBGMにもありそうな表現力.
良くも悪くも曲という印象は薄い.
最後はバッハのトッカータで冒頭と半世紀も変わらないが,即興でないという特性違いとはいえ表現力の違いが凄まじい.
特に和音が効果的だし,やはり旋律に彼らしさが出ている.
専門家からすると,推定作曲時期的に若さも感じられるのではとか.
ただところどころつんざくような音も聴こえた.これも若さなのか.
最後のメロディは木枯らしを思い出させる.
合計で説明含め40分くらいで入場料300円,ぐるっとパスでそれすら0円だった.
さすがに申し訳無さもあるし,投げ銭か寄付のスキームもあっていい.
藝大というか音楽系の金銭的負担はそれなりに知っているつもりだし.
通常展は本館の経緯や狙いが書かれる.
藝大の一部としての動態保存の要素があることや,紀州徳川家のパイプオルガンが設けられつい最近リバイバルしたことなど.
企画展は撮影禁止だったが,明治からの音楽「日本のうた」というテーマだった.
ひらがなを使うのは恣意的か.
まず驚きだったのは,かの結んで開いてはJJルソー発.
明治26年に公布された国歌の楽譜もあった.
また滝廉太郎は有名だが,日本で初めて豊かな旋律を取り入れたあたりが高評価らしい.
こうして教育にも音楽が取り入れられたが,明治期はトップダウンの堅苦しさもあったらしい.
そこで大正からは,子供がより馴染みやすいものへと変化したのだとか.
このあたりは社会背景的にデモクラシーの影響も少なからずありそうだ.
夏の思い出もあって懐かしかった.
とはいえ楽譜を読むのは得意でないので,馴染みのないものを見てもメロディがいまいち頭に浮かばないのだが.
台湾
以下のマスクは入場券代わり.
コロナ禍とはいえ,その工夫が面白い.
当日,入場料の支払いに長蛇の列を作っているのはアホらしかった.
台湾料理は色々と話題であるし,台湾旅行にも行けないので助かった.
あとから思ったが飲み物はアップルサイダーかパッションティーにすればよかった.
入場料含めお祭り価格ではあったし,料理も家庭感のあるものだったが,むしろそれがよかったと個人的には思う.
今日は東京都美術館も行く予定だったが科博で1日が溶けた
— AOKI Takashige (@aochan_0119) 2021年9月19日
なんなら半分くらいしか見きれてないまである