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高専から駅弁大学から東工大を経て大企業へ 浅く広い趣味とかキャリアの日記を

東工大ホームカミングデーのメモと感想

母校大好き男なので,先日の母校のホームカミングデーに参加した.

コロナを受け今年も原則オンライン開催となったが,気軽に参加できるのは悪くない.

フライヤーやスケジュールは以下のような感じ.

https://www.titech.ac.jp/alumni/hcd/pdf/hcd2021-flyer.pdf

 

中でも午前の統計に関するテーマは,昨今のデータサイエンスブーム的にも面白そうだし,そのタイトルもやや挑戦的で,さらに部門がリベラルアーツ持ちということで強く惹かれた.

その詳細は以下のリンクのとおりだ.

山本貴光教授、毛塚宏和講師 ミニシンポジウム「リベラルアーツへのいざない」に登壇 | リベラルアーツ研究教育院 News | 東京工業大学 リベラルアーツ研究教育院

 

統計

教育格差

結婚・出生

女子校:性別役割分表意識に有意差

統計学が最強の学問である

要約,説明,検証,予測

統計として外部要因であるデータ収集などの過程に弱みがあるか

標本数と割当法

隠れトランプ:社会的望ましさバイアス

<ある程度対処も可能

朝食と成績の疑似相関(+時間的前後関係)

米殺人:中絶合法化

主観・クセをメタ認知:価値自由

帰無仮説

教養

Kazuhiro Kezuka(毛塚和宏)|note

AIは入力に非常に素直

 

ゲーム

ゲームで作る世界には現世の理解:教養が必要

人間をOS的に見る

昔,学問の関連性を木に模式化

西周:百學連環

ゲームのモデル数値ベースと功利主義:KPI

シリアスゲーム

百學連環マップを作るにも,各学問は様々な複数の要素を含むように感じ,表現が難しいと思いますが,どうお考えですか?

<質問が重複

>網を人間で分かりやすく

 

5G

それから午後のセッションも前半は集中して聞いた.

というのも弊社でも5Gを扱った講義などを行ったが,どうもAI含めた最先端技術を万能なものとする見方が,新卒や一部の現場先輩社員にもいるようだ.

そうした夢見た見方はイノベーションのアイデアのシーズとしては尊重される一方で,度を外れたものもある印象で,場合によっては社外などで顰蹙を買いかねないだろう.あるいはブランドイメージの低下,技術水準の過小評価.

こうした線引きを適切に行うためにも,技術に対するある程度の理解が求められると感じたためだ.

 

端的な例を挙げれば,5GでのWPTなどがある.私は車両用ではあるが,非接触給電を含めたこれらについても若干の知識があったため,その実現性や効率性,収益性を加味して不可能と断じていた.車両用の大容量では距離と効率はトレードオフで,5Gで繋がるような基地局と端末間は難しいと判断していた.しかし容量にも違いがあるため,技術的な検討も進んだりしているようだ.

Wi-Fiの電波で発電する技術を東北大学などが開発 - GIGAZINE

5Gネットワークを「ワイヤレス電力網」化するためのアンテナが開発される - GIGAZINE

 

さて講演内容のメモに移る.

特にミリ波5Gを扱う内容だった.

社内研修ではsub6との明確な区別すらなかったので,冒頭でのこの断りは素晴らしい.

追跡は既存電波+本命通信にミリ波:というこれまでの研究・検討結果

エッジで死角AR投資

判断AIがサイバー化?:5,6G

本コンソーシアムは海外の方が感度が高い

リカレント教育

>参加者誰でも使えるプラットフォーム!

アフターコロナでワンデー社会人教育

Private 5G@大岡山:楽天モバイル

参加機関一覧|国立大学法人 東京工業大学 超スマート社会推進コンソーシアム

 

講演内容以外にも最後に付加された教育課程を熱心にメモっていたのだが,会社の金でまた通学したいものだ.あるいはそこまでいかなくとも,私が研究室で手伝いをしていたような産学連携ワークショップに弊社の法人格代表として参加したいものだ.

 

 

2本目は錯視や感覚について扱ったもので,これも研究であり興味深いのは確かだが,上記のものを聞いてやや疲れたのと,自身の理解・業務上関連する分野から離れるため,聞き流し気味だった.

ただ関連するテーマだと,第六の指の脳の感覚適応はサイボーグ化の未来も感じさせ面白そうだ.これは本公演との直接の関連性はほとんどない話にはなるが.

 

 

感想:原文ママ

私は大企業の新卒1年目ですが,社内のデータサイエンス部門にも知見が不足しているように感じ,また同期もAI過剰迎合主義(論理的思考の丸投げ)ともいえる知識不足を実感しています.その課題感に対し,毛塚さんの内容は非常に刺さる内容でした.ご都合が合えば,社内に共有したいとも思えました.まだその決済権などはありませんが.

山本さんの話はゲームクリエイターがある意味,ゲームの創造「神」であるという気づきになりました.最近はソシャゲを中心に,最適な方法が攻略サイトに掲載され,本来的娯楽ではなく数値の追求に面白みを失いかけていますが,シリアスゲームという方向性は非常に興味深いと思いました.またソシャゲはソーシャル性を謳いつつ,今日ではその根本的特質を失ってしまっているとも感じ,ご質問はできませんでしたが,その点のお考えも伺いたかったです.最後にコメントになりますが,そういう意味では,旧来のボードゲームなどがかつての社会背景勉強:リベラルアーツ的側面を以て,再興する可能性もあるのではないかと思案しました.