先日、社割だったこともあり、PIWを観覧した。
スケートの現地は初めてだったが、なかなかに刺激的で面白かった。
私自身、世俗に疎く、芸能を始め、スポーツ会にも疎い。
しかし本田姉妹、紀平梨花さん、田中刑事さんは、聞き覚えがあり、さらにそれぞれ個人のパフォーマンスもあったが、確かに素人目でも高水準だった。
本田さんは音楽と表現の調和がよくできていた。
田中さんはジャンプがレベチだった。確かに何回転しているかわからないが、雰囲気他より+1回転に見えた。
紀平さんは全体的な完成度と安定感があった。小並感。
特に後者2人はトリに相応しい人選に思えた。
【#PIW2021_2022東京公演】
— プリンスアイスワールド【公式】 (@princeiceworld) 2022年2月26日
昨日の2日目もありがとうございました!
マサが復活しました✨
そして、本日最終日です!!
当日券もございますので、ぜひ会場でこのツアーファイナルを見届けてください!ご来場をお待ちしております!#PIW pic.twitter.com/cqw4OzbUef
内容自体は思いの外現代的だった。
というのもスケート全般、上品でお硬いイメージがある。
しかしそれを打破するような雰囲気があった。
特に冒頭からのゴリゴリの重低音のポップスは度肝を抜かれた。
さながらLALALANDのミアがキースのバンドのライブに行ったときのようだった。
個人的にこの反体制的な活力はいいと思うし、そのギャップにこそ価値を感じさえする。
ただ上述のソロは保守的に落ち着いていたのも、バランスがとれているように感じる。
本来的に予想していた見たかったようなものを見る安心感も担保されている。
公式大会は完成度が高い反面、内容がやや同質化するので、そういう意味でも入門向けで楽しみやすくなっている。
氷上の団体競技としてのTips紹介のセッションもあった。
あるいはダンスはもちろん、団体行動、新体操やアイドルのライブに類似するスカイアクションもあるので、そういったものをベースと考えてもいいかもしれない。
実際、30代くらい?の女性客が多く、「団扇」のようなものも散見された。
光GENJIが思い出される。
各要素においては、その道のプロに敵わないのが現実であるが、ミックスした複合文化の新表現として興味深い。
ただ出自上、やや気がかりだったのは、現場猫、いわば労災的な懸念だ。
手首に命綱のようなものがつけられているが、公演中に舞台上でサッとつけてOKなのか心配だった。
しかも奈落が問答無用で硬い氷であり、タイミングが悪ければ、下の人にスケート靴のエッジが刺さりかねない。
このあたりは職業柄というわけではないが、ニッチな懸念、悩みだろうが。
残念だった点はもう1つあり、ペアの表現の要素が著しく少ないことだ。
これはこの界隈に限らず、日本の個人主義の文化背景の限界かもしれない。
せっかく多数のメンバーがいるので、中にはペアに比較的特化したメンバーがいてもいいと思うし、本国の競技の未来の方向性を鑑みれば、強化する絶好の機会だろう。
メンバーが多くいれば、組み合わせの試行も多く行え合理的だ。
とはいえ完全にペア的表現がないわけではない。
専門的な技術名は知らないが、男が女を遠心力でぶん回すものや、簡単なリフト的なものもあった。
性格上、批判口調が強めになってしまった点は自省するところだ。
しかしまさしく銀幕のアイドルで、性別問わず推せるコンテンツだなと思えた。
ハラハラするがジャンプ前の成否は、現地の独特の緊張感もある。
それを一体的に応援する団結感もある。
テレビの画面越しでも同じように感じられるが、現場だと本人に伝わるかのような気持ちになる。
個人的にはこれが1番の味噌に思えた。
これは舞台上の表現全般で当たり前に行われていることだが、役者らの笑顔も元気を貰える。
そういえば演劇の類はあまり見たことがなかったので、来年度積極的に見てみるのも趣味や教養の幅を広げる好材料になりそうだ。
それこそ宝塚なんかも。
ただしスケート場は底冷えするので、防寒対策は万全にすべきだ。
今回は上はセータだったのでよかったものの、ズボンの厚さが足りなかった。。