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高専から駅弁大学から東工大を経て大企業へ 浅く広い趣味とかキャリアの日記を

オンライン合意形成ワークショップ

久しぶりのTOTALネタ.実際は8月中旬に行われたもの.

予定を延期してオフラインを図ったらしいが,結局好転せずオンライン開催のワークショップ.

私としてもこれは残念だったが,オンラインでも遜色ない議論ができた.

さらにオンライン特有の利点を気づくきっかけにもなった.

pytho.hatenablog.com

テーマは合意形成.

そこで避難用マニュアルを題材にして行われた.

一般にこうしたものは専門家により行動順序などに優先順位をつけられているが,これを素人目から議論する過程により合意形成を図るかたち.

イメージとしてはナショジオのチャンネルが近い.

www.youtube.com

議論の具体的な部分は省く.6人で1チームとした.

その過程を経て,振り返りの時間が設けられた.

 

Q1.自分の意見をどれくらい伝えられましたか?

A1.4/6

自分の意見をうまくまとめられなかったが,マイノリティな場面もあって理屈を伝えるよう努められた.

 

Q2.他の人の意見をどれくらい聴けましたか?

A2.6/6

自身の理論の根拠を確かめるために頷きながら他の意見を聞けた.特にどの側面を重視するかの議論を深められた.

 

Q3.オンラインでの議論で感じたこと、思ったことを自由に書いてください。

A3.Zoomをミュートで話してしまったのはミスだった.それ以外はオンラインであってもそれほど困らなかった.ただ返事のタイミングが難しく,間髪入れにくい.堂々巡りによる時間ロスももったいなかった.

 

Q4.自分の意見が、どれ程、他の人に伝わったと思いますか?

A4.5/6

自分からの発信を改善できた.納得・合意も取れた.

 

Q5.あなたの聴き方によって、どのくらい、他の人が話しやすく感じたと思いますか?

A5.4/6

聞き手には回れていた.ただ聞くばかりで深堀りは弱かったようにも思う.

 

Q6.この実習を通して、感じたこと、思ったこと、気づいたこと、学んだことなどを自由に書いてください。

A6.初期に意見が一致してしまうと,時間があってもそれ以外をあまり真剣に考えられない認知バイアス的なものを感じた.

 

上記は私の感想になるが,これがチーム・全体でも共有された.

ものにより一致する部分や,別意見もあってそこも面白いところだった.

その後はこれまでの講義(未参加)や今回の内容を振り返りながら,簡単な座学によるまとめが行われた.

特に印象に残った点としては,東工大に所属するようないわゆる理系インテリ層は,合意形成において説得を行いがちという注意だ.

合意形成はステークホルダーによるすり合わせであるため,相手の意見を聞き尊重することも重要だ.

こうしたポイントは差として顕在化し,有能経営家などに特に見られるようだ.

自身と相手の2軸の納得感次第で,説得・服従・妥協・協調などと分類できる.

 

また単純に聞き役に回ればいいという簡単な話でもない.

意見対立の背景の考察や,それに応じた対応が重要だ.

これらはtask conflict, relationship conflictに大別できる.

特に後者は感情的対立なので生産性が望めない.前者の対立は相対的に生産的なので,場合によりイノベーションが生まれるような新たな視点が期待できる.そのためそうした意識的な議論が重要とのことだ.

また合意形成自体は全体のプロセスの一部にすぎない点にも注意がいる.この前提に交渉が始まっていて,合意形成を経て,葛藤解決へと向かうのだ.