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高専から駅弁大学から東工大を経て大企業へ 浅く広い趣味とかキャリアの日記を

財政の赤字はマジでヤバいかもしれない

要は以下の書評.

ぶっちゃけ下記に示す日経の記事も同じようなことが書かれている.

 

 

少し前までは財政赤字MMTとか自国通貨建でなんとかなるかなとも思っていたが,懐疑的になりつつあり,今回その根拠が強まった感じだ.

pytho.hatenablog.com

 

今回のまとめはサボらせてもらって,メモをほぼそのまま残しつつ,ところどころ引用したい.

>以下が個人的な感想・見解の部分で,他は書籍の内容だ.

 

筆者の言う「従来の日本の経済政策の問題点」とは、「客観的な分析を軽視し、主観や世論 をもとに場当たり的に政策を運営すること」、「目先の政治的軋轢が少なければ、のちに問題を惹き起こす可能性が高い政策であっても実施してしまうこと(あるいは、のちに問題が生じることが予想されても、その対応が政治的軋轢を伴う場合、どこまでも先延ばししようとすること)」、「それを疑問視したり批判したりする声が上がっても、真拳に応えようとせず、情報を歪曲したり隠避したりするなどして、既存の政策を続けようとすること」などである。

シルバー民主主義<むしろ未熟
変動為替で為替介入は半ばルール違反
円高回避:輸出推進だけでない>非長期的,財政管理怠慢
>トランプの怒り:経常収支0
政府加入でも民間が買い戻す力が方程式の構造上生まれる
外貨が準備できない問題なども
財務法5条の財務省と日銀の立場に問題提起
すべて円売りは不適切:「日本の景気が悪いときに円高になっては困る」
日韓ボラティリティ高さ
GDP停滞,製造業ゾンビ化
<紙面省略同様主張:円高は農業輸出などの方が影響が大きい:工場と票田の地政学
不均衡でリーマンショックが大きく:好景気締め付けなしの代償
情報公開の流れ:サプライズな介入に厳しい空気
外貨準備高の過剰
会計の構造的ひずみ:FB,流動資産的変動,含み損無視
事業仕分け画期的
GDPと公債の比の比較はやはり日本が突出:特にFBに由来する短期が多い
含み損無視で安全性,流動性に留意した運用が行われているのか???
サブプライムも含まれていたとみられる
国民の財産でありながら,欧米と異なりポートフォリオリスク管理が甘い上,財務省と日銀に分かれる
蓄えた外貨による投資ファンド化は日中韓共通の流れ:>輸出,安定考え?
異次元緩和誤り強く批判
日銀「生活意識に関sるアンケート調査」あがる多数:インフレ意識!:>お菓子の大きさ?
<CPI
物価上昇の停止のみ
PPI家電等覗くと横ばい:?
金利を高くするためにインフレが必要だと主張し,インフレを惹き起こすために金利を引き下げるのでは,主張と行動が矛盾している.」

言うまでもなく、日本政府が医療・福祉サービスの価格を厳しく規制し、高齢者の自己負担比率を低位に抑えているのは、それを止めると高齢者の反発を買い、与党の支持率が低下するからである。しかし医療・福祉サービスの価格を抑えようとすれば、それに従事する人々の報酬も厳しく統制せざるを得ない。その結果、同分野では労働需要が急増しているにも拘らず、 一部の専門家を別とすると、そこで働く人々の給与水準や労働条件は相対的に劣悪であり、 業主が必要な人員を確保することが難しくなっている。

医療福祉の自由化:需要人手不足により高騰:他産業にも波及
帳尻を合わせるには明示的債務不履行を避けるには急激なインフレにより貨幣の供給量を調整するほかないと述べる:事実戦後:時限爆弾
黒田氏個人の経歴:財務官任期短期的なりがち構造
ETFREIT高リスク>サブプライム似ている
日銀の自己資本比率も本質を失う
1%生産性向上+1%人口減少=0%成長

しかしこうした考えは本当に正しいだろうか。日本の高齢化が諸外国より進行していることは事実だが、将来の人口や国民の年齢構成の変化を予測することは難しくないので、それを織り込んで社会保障制度を設計しておけば、高齢化が進んでも財政赤字や政府債務が止めどなく膨らむ必然性はない。日本においてそれが行われていないのは、政府が持続性のある社会保障制度を構築することを怠り、国民がそうした政府を選択してきたためである。このことを別言すると、日本の財政が危機的な状況に陥っているのは、民主主義の弊害や行き過ぎによるものでは必ずしもなく、国民が政治家に対して健全な政策を求める努力を怠ってきたという意味で、むしろ民主政治が未熟なためだと思われる。

 

ややテクニカルな説明になるが、先の二一か国の純債務・GDP比を被説明変数、EIUの民主主義指数と老年人口指数を説明変数とする回帰分析を行うと、民主主義指数がきわめて強い説明力を示すのに対し、老年人口指数の影響は統計的に有意でなく、日本を除いて推計するとほぼ無相関になる。

EIU民主主義指数:OECD比較
債務と2次元プロット右肩下がり:シルバー民主主義でなく未熟さが説明できる
PB黒字化先延ばし:>いいのでは?
::持続的でなく詐欺
ゼロ金利ゾンビ,高齢者をさらに保守的に,金融システムも脆弱に
海外途上国のハイパーインフレはいわば亡命だが日本文化にはそぐわない
必要:長期の見通し,監視,情報公開など
IFI:自民党骨抜きの懸念,設立において独立性は重要
異次元緩和出口議論回避
ムラ社会自立意識仁義
:長期視野,共有地の悲劇,権限,財産:漁獲検
ノルウェー石油積み立て:これもこれで..;一方漁獲
地方自民党議員:共有地を奪取する先兵,ロビイスト:組合系もグル
日中太平洋戦争時>失敗の本質
戦後,戦中戦前の寄り戻し

 

官製バブルの危うさ 「筆頭株主」日銀が招く異形: 日本経済新聞

コロナ長期戦、「ゾンビ」増殖に身構え: 日本経済新聞

>消極的自民党支持

 

話は少し飛んで,地方といえばこれも読んでいた.

 

 

地域をいくつかピックアップして,インタビューベースで構成され,現場,ミクロな目線が重視されている印象だった.

しかしどうも半安倍の香りがしてしまってあまり深く読めなかった.

 

この筆者は地方の魅力に心酔しているようだ.

だが地方の問題といえば,村八分のようなディープなコミュニティがありそうだが,そうした言及は少ない.ともすれば,上辺の話はネットにもゴロゴロ転がっていて知っているような要素も多くて読んでいて苦しかったのだ.

 

さらに成功の周知も重要かもしれないが,失敗に学ぶことの方がより重要ではないだろうか.そういう双方向的目線があれば,強ければ,本書はよりよかったと思う.

ただ丸亀の瀬戸大橋に関連した商店街の再開発の話は個人的に面白かった.