日経クロステックEXPOなるものが開かれていた.例年あるらしいが,今回はコロナもあってオンラインとのことだ.無料だったので講演を2つ覗いてみた.
特に以下は面白かった.
建設テックが塗り変える「業界地図」 ― 建設×DXがIT・製造系企業にもたらすインパクト ―:日経クロステック EXPO 2020
終わってしまった今となっては見れないが,内容は新たに発売される書籍に載っているらしい.まあ15分ほどだったので内容は簡潔にまとめられていたので,追えたとしても詳細は書籍に依らざるを得ないだろう.
恐らく以下で読んだ建設テックを最新技術にアップデートしたものになっているはずだ.
テクノロジーの進歩は早いので,情報のアップデートは必須だ.今は図書館の積ん読もあるので,消化しきって卒業までに図書館に入れば読めるかもしれない.
個人的にその講演で印象的だったのは,建設会社の開発が外部に委託されるようになってきたことだ.これまでの施工方法やコンクリートの研究は建設業界内部で完結する技術だったが,昨今のDXの流れもありこれが崩れてきている.AIのような画像認識技術は代表的で,こうしたものは建設会社内部での開発はできない.
そうすると長期的なスパンでは,建設業界でもデータによるノウハウの蓄積が重要となる.講演者はそこでIT企業がゼネコンらをFC化するのではないかとも語った.昨今のGAFAやBATの勢いを見るに,ありえない未来でもない.ただ直近では締め付けも厳しいので,それとは違う会社が台頭するだろうか.
またコロナ禍に関連させた話として国交省直轄のプロジェクトにおいて,原則BIM/CIMとする方針が早まったことなどを挙げた.コロナの影響は大きかったが,DX推進という禍福は糾える縄の如しだ.
クロステック内でも以下のような面白い取り組みが,既に取り上げられている.
清水建設が「デジタルゼネコン」宣言、オートデスクと豊洲で都市デジタルツイン実装 | 日経クロステック(xTECH)
清水建設がスマートビル向け「建物OS」を20年内に開発、設備間連携を容易に | 日経クロステック(xTECH)
ローコードの流行りには目をみはるものがある.確か小学校で導入されるプログラミング教育も結局こういうものではなかっただろうか.利便性が高く技術的には高く評価したいが,これをプログラミングというのは個人的に違和感がある.
YouTubeで「programming」で検索すると大体コード書いてる動画が出てくるのに「プログラミング」で検索すると大体情報商材屋が出てくるあたり、日本の闇を感じる。 pic.twitter.com/Bm10W2GE52
— わい (@atamayabami) 2020年9月28日
「プログラミング」は自己啓発系になってしまっているのが残念だし注意だろう.
これは理系界隈でありがちな話だが,スキルを持つ人ほど自己を卑下する傾向がある.programmingができるのに「programmingができない」というのだ.ゆえに自信満々に「プログラミング」ができるという人には警戒した方がいい.
この文脈で書くのは恐縮だが,私のプログラミング力はpythonで少し計算ができる程度でまだまだ未熟なので,来年頃にはGithubをそれなりに扱えるレベルになりたい.
少し文脈が類似するが,DXに対する指摘もある.
「強制」テレワークが暴いた不都合な真実、幹部の仕事が激減したワケを教えよう | 日経クロステック(xTECH)
デジタル化といえば,コロナ禍で業界を救おうとするキャンペーンにも大きな課題を感じる.
まず下記はバカみたいな話だ.これで雇用が生まれるかもしれないが不要だ.オンラインのコードとかできないものか.
こ、これを全部貼らなくちゃいけないんですか?#GoToトラベルキャンペーン #地域共通クーポン pic.twitter.com/ZHBDno1ad0
— 名鉄観光 東京メディア国内 GoTo好評受付中 (@Meitetsu_tyo) 2020年10月16日
あとはGo To イートでもちゃんちゃらおかしい様子が見られた.これだけ非接触を求めるのに,その対策クーポンが手渡しなのだ.アナログここに極まれりだ.対策はされているが,物理的な接触を伴うから感染リスクは0ではない.一方,オンラインで発券できればリスク0で,お互いに楽なはずなのに…
「Go Toイート」プレミアム付き食事券販売 全国に先駆け 新潟 | 新型コロナ 経済影響 | NHKニュース
ちなみにこれらがお得なのは承知だが,逆張りオタクなので,これらのクーポンは使っていない.しばらく旅行に行っていないので利用したいのが本音だが,日程的に長期は厳しいこともあり微妙だ.