菅総理が辞任するとのことで,タイトルの通り総裁選の”政治バトル”が激化している.
そこで改めてこの機会に政治について考え直してもいいと思った.
とはいえ,実のところは以下に示す本の影響が多分に大きいのだが.
そこで本で受けた感想の前に,ちょうど政治思考のアンケートを簡単に受けていた.
当時のイデオロギーは以下の通りだ.
読んだ本は以下.
戦後の民主主義の捉え方を,学者や当時の市民,メディアなどの文化人系の発信を総合的にまとめている.
これを読んで整理されつつもさらに混乱したのは,日本の憲法のあり方とそれに対応する左右の対立だ.
いわば憲法を保守する護憲派はリベラルで,憲法を革新する改憲派は反対に保守に大別される.
こうした考えの分け方に対し,私はこれまで改憲派であったが,本を通して憲法を見つめ直すと護憲派に転じた.
確かに現実的な対応策,特に対中国においては軍拡的方向性も理解できる.
しかしGHQに半ば強制されたものとしても,被爆事の敗戦国として,理想的な平和を最高法規に掲げる意義も深い.
一般にメディアの対して,特にいわゆるネトウヨは売国奴との指摘もあるが,こうして考えるといささか単純化しすぎだ.
もちろん理想と現実のギャップは理解できるが.
特に中国を考えると,恒大集団の不動産バブルをはじめ,香港の金融的価値の喪失や依然として続く少数民族の人権問題,BATの独禁法規制,一人っ子政策の反動としての強烈な少子高齢化に加え,ゲーム規制などの文化革命など習近平自身が自滅への駒を進めている.
無理に国際的圧力をかけずとも,内部問題のゴタゴタで領土対立どころではなくなるのではないだろうか.
もちろん内部の問題から目をそらさせるために領土問題で支持の拡大を狙う可能性も否定はできない.
しかし国際的孤立も高まる中で日本が積極的態度に出なくても,特に英語圏連合の米英豪印の包囲網が十分強い.
やはりこうして自身に落とし込んでも,憲法を語る上で9条の問題は無視できない.
自民党が改憲の方針を貫く中で,これは離れなれない問題なのだろう.
自民党のみに絞られないが,これは本においても歴史の繰り返しが紹介される.
あるいは本書は戦後という言葉に着目する.
そうした固有名詞の使われ方の歴史的変化にも着目している.
特にコンテクストとして強い印象なのは,反戦との関連性であり,やはり上述のように9条問題に根源的には関連していると言えそうだ.
このあたりは教育方針の変化にも表れたようで,これが結果的に世代間の政治観の変化にも繋がるものと推測される.
ただこうした背景を無視して,特にポピュリストは世代間対立を煽る場面もあるような気がする.
さらに殊更民主主義としては,市民参加の程度の差もある.
上述のような教育もあって,安保闘争などの混乱が団塊らにあった.
しかし最近は主体性も失われている.
とはいえ若者に人気があると言われる河野氏など,今回の総裁選は自民党内の派閥の政治バトルの色が薄れている.
そのようにして世代としてもミレニアム的になることに期待したい.
もっとも彼は脱原発がネックに感じるが.
こうして議論を有耶無耶に回避すると,結果的に技術も衰退,喪失する.
案外それが狙いかもしれないが,戦略的に議論の「逃げ」として最もやってはいけない.
またなんだかんだ女性総理の登場も革新の訪れを感じさせるし.
もっとも直接的に結びつくわけではないが.
さらに本書では國分功一郎氏の最近の現代的動きなどにも最後に言及している.
彼は安倍政権や昨今の行政権の暴走に憂慮している.
確かに法治国家の民主主義国家として,透明性のある議論とプロセスが求められる.
特に小泉と安倍のポピュリズム的長期政権は,振り返ってみるとから恐ろしかった.
ということもあり,私の政治観は特に安保関連でリベラルが明確になり,自分の中でも納得できるようになってきた.
とはいえ人間的矛盾も感じるところもあるが.
ただこうして考えてみると,野党の動きは残念なものも多いが,リベラル派として応援したいところもある.
ただ現実的に自民の方向性の変化に期したほうが効率的なのかもしれない.
あなたはリベラルです。この象限に当てはまる人は、ライフスタイルに関する個人の選択の自由を尊重し、多様性と少数者の権利を信じています。社会正義のための国家による介入には肯定的で、格差是正や少数者の権利保護のために積極的な国家の役割を期待します。成長への関心は二次的で、資本主義の行き過ぎを是正する最適な政治経済体制を望む傾向にあります。自由を信じている一方で、社会的な価値観は収斂すべきだとみなす傾向にあります。
また、外交安保ではリベラルです。外交安保リベラルとは、憲法改正や日米同盟強化に反対し、自衛隊の役割の拡大にもくみしない立場で、限定された軍備を望む考え方です。