元より行くつもりだったが,修論の発表が残っていたので,ようやく先週末に訪れることができたのは,東京国立博物館は日本たてもの展.
1ヶ月余りぶりにアルバイトにも復帰して,その足で久しぶりに羽を伸ばしに行った.
コロナに加え,修論もあって,こういう遊びに出かけるのは,いすみ鉄道の実験参加を除けば,去年の同時期に就活で日本を横断して以来だ.
上野駅の西側を散歩するのもかなり久しぶりで,中学生くらいの頃に国立科学博物館に行って以来だっただろうか.
その当時は上野東京ラインもなかったので,駅も様変わりしたものだ.
東側は下町にあるラーメン屋へ,南側は留学でのスカイライナー乗り換えや御徒町方面のお店へ最近でも利用していたのだが.
そんなわけで久しぶりの上野公園だったわけだが,東京とは思えないゆったり広々した空間で驚いた.
コロナで人が出払い気味な影響もありそうだが.
南東方面のギチギチ具合に比べた時のギャップが凄まじい.
また意外にも広場にいて,周囲の高層建築がほとんど視界に入らない.それだけ広いということだろう.
外の感想日記はこのくらいにしておいて,中に話しを移そう.
といっても百聞は一見にしかず:写真に語ってもらおう.
今回の主目的は日本たてもの展であるが,せっかくなので通常展示もサクッと見ていった.
こう博物館を巡っていて思い出されるのは,やはり先の留学だ.
なんだかんだメモをまとめるのを先送りにしつづけていた気がするので,最後のモラトリアムであるこの春休みに消化しておかなければ.
博物館といえば,留学の研修先だったScience Museumよりも大英博物館British Museumが対抗筆頭だろう.前者は国立科学博物館の仲間だ.
そして大英博物館と比べて考えてしまうと,やはり国立博物館といえど及ばないなあと感じ,コロナだからこそまたイギリスに行きたいと回顧した.
しかし日本で公教育を受け,日本の歴史に精通し,高専という工学集中教育により世界史をまともに学んでいない私としては,東京国立博物館の国内の文化財の方がやはり面白いと感じた.
1枚目は説明しなくとも分かるだろうが源頼朝だ.
海外の文化財でこうはなかなかいかない.
漆芸も見た目が華やかなだけでなく,時代ごとの背景がしっかりと説明されており面白い.
詳しくは博物館にGoだ.
また3枚目を載せた意図としては,博物館の展示品としては思いの外低質だと感じたからだ.
博物館の特徴として,美術館ではないから,そのものの芸術的価値が低くとも文化的な価値があれば,展示にあたうという特徴がある.それが表れているのではないかと思ったのだ.
類似するものとして,「近代の美術」の部屋の展示品も現代技術から見ると一見そっけないように見えた.ただ有名な博覧会への出品も多いようで,おそらく私の審美眼が未熟なためと思われる.
特別展の日本たてもの展は非常に面白かったのでよかった.
ただ誤算だったのは,思いの外古い時代の建物が対象だったことだ.
てっきりもっと近現代の建築について扱われるものだと思っていた.
しかし嬉しい誤算だった.
法隆寺五重塔や松本城などの各時代の日本建築について俯瞰的に把握できた.
模型を用いているのが特によかった.
普段は建物の内部に入るか,遠くから下から眺めることしかできないこれらの建物であるが,模型により多様な視点から,構造を用いる有機的に捉え直すことができる.
模型といえば,このブログであまり言及したことはないが,デザコンの経験も思い出された.
さらに普段入れない表慶館もきれいでよかった.
コロナが落ち着いたら,迎賓館などの見学にも行ってみたいものだ.
昼ごはんは先述の上野の東側のラーメン店にでも行こうと思っていたのだが,ホテルオークラのレストランがあるとのことで,せっかくなのでそこで済ませることにした.
刺し身,天ぷら,その他小鉢のランチで1800円.悪くない.たまにのせっかくのプチ贅沢というやつ.
また当然ながら国外に関する展示もあり,メソポタミアの楔型文字の石碑や入れ物とセットのミイラなども.
さらに日本と歴史文化上関係性の深い中国・朝鮮系の展示は東洋館にまとめられていた.外交上対立が多いが,文化発展上は協働が欠かせないだろうし,そこにこうした仕事の難しさがありそうだとも感じる.
割引を受けられ,時間に余裕のある今年度中に気になる博物館・美術館をめぐりたいところだ.
目下のところ気になっているのは
世界のブックデザイン 2019-20 | 企画展示 | 印刷博物館 Printing Museum, Tokyo
少し異色だけど