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高専から駅弁大学から東工大を経て大企業へ 浅く広い趣味とかキャリアの日記を

イギリスの衰退に学ぶ

なんだかんだイデオロギーへの興味が捨てられない.

 

pytho.hatenablog.com

 

図書館で面白いタイトルを見つけてしまったので読んでまとめる.

 

イギリス現代史 (岩波新書)

イギリス現代史 (岩波新書)

 

 

本書でも冒頭に述べられているが,歴史として見る期間の定義は難しい.

私は小学校入学前に911テロがあり,それを教科書でも習った記憶はある.

ただ普通の公立学校だったからか,単語として覚える程度でその社会背景にはほとんど触れなかった.

まったく本質的でない.歴史とは特にその失敗はその原因を追求して繰り返さないことが肝要だろう.

一方でこうした直近の事柄を扱おうにも,今日の政治との関連性が深く扱いにくいのも事実だ.仮に歴史の担当の先生がイスラム教徒だったら,あっさり済ませたいかもしれないし,右派左派で態度が分かれるのは火を見るより明らかで,また日教組がどうとかと言われたりもするわけだ.

 

しかしだからといって,現代史に無知な態度が許されるわけではない.

ましてやイデオロギーに関してネットで意見を書くくらいなら.

 

さらにイギリスというのも肝だ.

歴史で扱うイギリスは,東インド会社を作り,産業革命も成し,植民地支配を広げ,大英帝国であり最強だった.

第二次大戦中や冷戦後は徐々に影を潜めていったが,その背景に私は明るくない.

枢軸や米ソが台頭しただけでなく,英側に立って見ることも重要だろう.

「賢者は歴史に学ぶ」というわけで.

また留学に行った親近感もある.当時はBREXITの対立が深まっていて,実際にロンドンの議員の事務所の前でデモが行われていた場面にも遭遇した.

 

pytho.hatenablog.com

 

前置きが長くなったが,読むモチベーションは非常に高いのだ.

 

本書の構成は10年ごとに区切って,いわゆるX0年代という言い回しで,各年を分析した.また現代史として戦後に注目している.

 

これを読んでいて思ったのは,この期間が前述の通り義務教育であまり扱われず,高専にいったため中・高等教育でも触れることができなかった.そのため私が母国の同時期のこともよく知らないということをひどく痛感した.田中角栄佐藤栄作も名前くらいで,ぶっちゃけ具体的な政策もその背景もあまり知れていないのだ.これは今後の課題だ.

 

まず戦後というか戦争終盤からチャーチル政権から話は始まる.このあたりは映画でもいくつか観たことがある.

映画『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』オフィシャルサイト

映画『ダンケルク』ブルーレイ&DVDリリース

そこで3つの輪という構想が挙げられ,これは後の時代の考察にも用いられる.

簡単にすると以下の通りで,これがイギリスの国としてのアイデンティティでもあり,外交や安全保障上のキーでもあるわけだ.

  • 連合としての英国
  • ヨーロッパ圏
  • 米国を巻き込んだ大西洋圏

ただいずれも問題をはらんでいたわけだ.連合国内からは独立志向が台頭し,EUへの加盟も難しく結局は辞め,米国が世界的リーダになるにつれ対等な外交も難しくなる.

 

イギリスは二大政党制で議院内閣制であり,日本と政治システムが似ていて面白い.だからこそ,本記事にこのタイトルをつけたところもある.

チャーチルは保守党出身だったが,戦後一度は政権を労働党に奪われアトリー政権が生まれるものの再び政権の座に着く.

 

保守党は中道右派で日本の自民党に近い.

アトリーは反対に左派寄りの労働党社会保障に非常に力を入れた.「ゆりかごから墓場まで」の至言もここに由来する.

しかし復興のためのマーシャル・プランで米国とは屈辱的な関係になり,帝国の影は薄れていく.

ぶっちゃけ歴史の概要は教科書やWebでも足りるだろうから先に進める.

 

その後はインフレや後のEUに繋がるECなどの交渉の悶着も多くあり,政権の入れ替わりでケインズに代表される経済政策なども修正されていった.

 

個人的に最も面白いと思ったのはサッチャー政権だ.

新自由主義の申し子と言えるだろう.彼女も保守党出身で,ポピュリズムも加味すると個人的に小泉政権を思い出す.

そう考えると,前述の通り日本政権は構造がイギリスに似ていることもあって,政治的には欧州の方が先進的な印象があるから,日本の政治は特に政治家はそこに倣っているのではないかと私は思う.

 

私の読んだ印象として,筆者はサッチャー政権を批判しているように受け取れた.もちろん部分的に肯定できる政策もあるが.これは以下に述べるように私自身のイデオロギーによるバイアスが含まれていることは全く否定できない.ただ「鉄の女」を正しく認知する必要はあるだろう.

まず筆者は簡単にこうまとめる.

2 サッチャーの勝利

権威主義ポピュリズム

 サッチャリズムとは,一般的には新保守主義新自由主義とのイデオロギー的混成体であるといわれる.イギリスのマルクス主義理論家スチュアート・ホールの適切な表現を借りれば,国家,国民,家族,法と秩序といった伝統的なトーリー党保守主義のテーマを,新自由主義経済政策と結びつけた「権威主義ポピュリズム」こそが,その本質であった.

 

新自由主義やそれに関連する政策はまとめないが,国有企業を民営化したり,労組を弱体化したり,セーフティネットを狭め,財政の圧縮を至上命題とした.

個人的にはこの政策は誤りだと思っていて以下の意見はその根拠の1つだ.

 

双子の赤字 - Wikipedia

 

さらに引用する.

歴史家のラファエル・サミュエルは,次のように述べている.「サッチャー氏が政権にいた10年間に,彼女の言うところのヴィクトリア的価値(勤労の美徳,家族の絆,家庭の安らぎ)を最も体現した存在を探そうとするならば,それはサッチャー自身ではなく,1984-85年のストライキにおいて「内なる敵」とされた炭鉱労働者たちではなかったのか」と.

先述の国有化に加え,時代の流れとして炭鉱の閉鎖,その圧力が増大し,ストライキの権利も失われ(非合法化),プロパガンダによって批判されるように仕向けられてしまった.

 

また,

総選挙のあと,サッチャーは「社会などというものは存在しない」という有名な台詞を『女性自身』誌で述べ,自助を説く個人主義的原理を鮮明にして,教育,医療,行政に関する改革を進めていった.

とある.ここでいう総選挙は1987年のもので3期目の是非を問うものだった.ここにある自助は,直近の菅総理の就任時の「自助・共助・公助」を挙げたことを思い出させる.

新型コロナ:内閣支持率58%に低下 コロナ対応「評価せず」48% :日本経済新聞

 

しかし一連の政策により格差は広まっていくことになる.これはアベノミクスとも通ずるだろうか.筆者は,「サッチャー時代の社会の複雑な性格は,社会的不平等の増大と社会的上昇との奇妙なる結合であったといわれている.」と両義性を紹介する.

 

またサッチャーのパーソナリティとも言える部分への言及もあり,冒頭で生い立ちなども紹介された.食料雑貨店出身,いわゆる庶民であったことも政治活動に有利ではないかと考察される.

 

 

その後,メージャー政権を経て,'97~'10は労働党政権に交代となる.

背景としては格差の拡大,労働者の不満の増加があるようだった.

こうした問題は今日にも影を落としている側面があり,極右政権UKIPの台頭が象徴的と筆者は指摘する.

 

1997年にアメリカの『ニューズウィーク』誌が,イギリスでの新たな文化の急激な台頭に対して「クール・ブリタニア」という表現を与えた.これに便乗して,労働党政権は若くてモダンな文化を新労働党と結びつけようとして,さまざまな政策をおこなった.文化産業を抱き込みながら,「文化・メディア・スポーツ庁」を新設し,宝くじの収益金が文化,IT教育などに流れ込むシステムを構築して,グローバル化されたポスト産業社会における国家ブランド政策としてクール・ブリタニアを打ち出したのである.

これは昨今のクールジャパンにそっくりびっくりだ.言われるまでイギリスのパクリだとは知らなかった.しかしこの政策自体は日本でも成功していると思う.アニメなどに修正できているのも感心だ.

この90年代は多文化主義が進んだと指摘する.ジェンダーなどのマイノリティに配慮する社会だ.こうして見ると,日本でもそうした側面は遅れていると指摘せざるを得ない.性的マイノリティーは最近,日本も一般化したが,年配者を中心に懐疑的な保守的な態度が残っていて,社会浸透は道半ばだ.

 

イギリスは古くから階級主義だったが,こうして階級が社会から段々と薄れているのかもしれない..?

階級社会のイギリスでは「アクセントの違い」で差別を受ける - GIGAZINE

 

また同時代の文化として以下のようなものが挙げられる.誰もが知るイギリス有名人だ.これは時代が近い,文化的同世代というのもあるかもしれないが.

 

またイデオロギーとしては,左右に2大政党で大きくブレるのではなく,第三の道が開かれたと筆者は考察する.また特徴として,単純な金銭の再分配ではなく,教育や起業が整備され,「機会」が均等になるように設計された.これは巧みだと私も思った.UBIと並行して議論されてもいいと思う.

 

ブレアの手腕を筆者は評価しているように読めた.聖金曜日協定の成果もある.合意形成は非常に難しい問題なので,確かにそうだ.

 

 

しかし現在はキャメロン政権からの保守党政権になっている.

そこで新自由主義的ユニバーサルクレジットの導入が検討されたが,UBIと異なり労働が優位になるよう設計される.また難民の流入も増加し,ポピュリズムが台頭し,これまでの労働者層が追いやられる社会になってしまった.これにより貧困が進み社会的緊張も高まったと指摘する.フードバンクが増加し,BREXITも起こるわけだ.

 

またイギリス国内の地政学として,首都ロンドンを有するイングランドはホワイトカラーの集積が進み,所得水準も高く,保守党の支持基盤になっている.一方,それ以外は既存の製造業などの依存度が高く,保守党政権への不満も高まり,独立志向が高まった.スコットランド国民党はアトリーなどにあったような原始的福祉国家的流れを組み,こうした国家の独立を目論む.独立の国民選挙は否決されたものの拮抗し投票率も極めて高かった.

大小でナショナリズムが再興していると言えるかもしれない.そういえばトランプ大統領もそんあ感じはあった.

 

メイ前首相はコービンと対立した.コービンは労働党党首で影の総理とも呼ばれるそうだ.サッチャー的民営化の流れを否定したり,イラク戦争に反対したり,党内でも左派的で独特である.これはサッチャリズム2.0の流れへの国民の拒絶の顕在化と考察する.ケンジントンの火災も象徴的かもしれないと指摘した.

 

 

これが大きな流れで随所で現代日本と関連しそうなテーマが多くあった.課題先進国として威厳を失っていく現在の日本と,戦後衰退していった英国は似ている.歴史的に参考になる部分は多くあるだろう.

 

 

再三言う通り,私のイデオロギーは含まれる.新自由主義イデオロギーは失敗といえる.これはイギリスでは保守党が積極的に進めており,盤石な日本の自民党も同じ流れを汲んでいくものと考えられる.これはよろしくない.私としては労働党的政策を支持したく,野党はそういう面があるものの,失態や内部の混乱が目立つ.したがって融和的な右派をチラつかせる自民党に心が動く.ゆえに野党には頑張ってもらいたい.

 

またこれまでの議論を実際に見学したビックベンの真下で行われているというのは面白い.ちなみに国会議事堂は中にはいったことはない.

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経産省政策シミュレーションWS

はじめに

忙しい時期に重ねてしまったというのはあるが,昨年から気になっていたので参加.

ファシリテータは実際に経産省で働く人事担当の官僚.

そういえば知人にもそちらに行く人がいたなと思い返したり.

 

今回のワークショップはTOTALのみならず,経産省のHP経由でも募集があったらしい.

また人事担当により就職説明会的な色もあった.とはいえ私は既に内定を持っているのであまり関係ないが.

 

就職説明会

ただそのため経産省の説明もあったので,参考に軽くまとめておく.

 

特に強調していると感じたのは裁量だ.

確かに役所として見れば,おじさんが仕切っているイメージ,ステレオタイプはある.

しかし実態としては上長との相談はあるものの,数年目の若手でプロジェクトを回すこともあるらしい.

あとはコンサルとの差別化を挙げていた.

単純な政策を考えるだけなら両者できるが,具体化を詰めていく点は明確に異なる.公平性,公共性の問題もならではと言える.ここは向き不向きあるだろう.

最後に長時間労働は慢性化してしまっている印象があった.これは個人の目標ややる気にもよるだろうが,バリキャリの極みといった具合だった.もちろん紹介するエピソードとして,印象の強いものを持ってきているというバイアスもあるだろうが.

 

脱線すると,就活,キャリアといえば下記のリンクも面白かった.

なんだかんだ言っても新卒一括採用が最も合理的 | Human Capital Online(ヒューマンキャピタル・オンライン)

 

テーマ:科学産業分野の未来

そして今回は政策として公共性が独自なテーマであり,具体的に考えるにあたり化学産業の課題解決が提示された.

もちろん参加者は理系が多いものの専門は少なく,また学生の身分では業界の課題の知識も少ないので簡単に説明が1時間ほどあった.

詳しくは既に経産省などから報告書やppt,pdfが出ているので,気になる人はチェックするといいかもしれない.

 

イノベーションのジレンマ

これも簡単にまとめると以下のような感じだ.

まず製品として汎用品,機能品に大別され,前者は技術的障壁が低く価格競争が熾烈で衰退傾向にあり,後者は利益率が高いもののニーズを先読みして山を張るのが難しい上に技術的障壁が高い.

日本においては汎用品から脱しれずに今日に至る.

端的に言ってイノベーションのジレンマと言えるだろう.

また大手企業が互いを牽制し囚人のジレンマに陥っているとの指摘もあった.

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他方,海外では米,独などが強く,グローバルなトレンドとしては,機能性へのシフトが進んでいる.

 

地方基幹産業

また日本の大手企業のプラントは地方産業と密接で潰すのは容易ではない.

先日,呉の製鉄所も話題になったのと同じ構造だ.

化学系では周南,四日市,鹿島などが挙げられる.

そこで働く人や,それに付随する関連産業への波及が甚大だ.

これはコロナと観光産業の今日の課題とも共通するビジネス上の宿命だ.

社会的コストの圧縮のため潰すにも,彼らの雇用や生活の問題がある.

 

化学系特有の構造として単一のプラントコンビナートを複数の会社で回していてプロセス産業と呼ばれ,自動車の生産ラインとは製造業の中でも異なる.一方で財閥系のグループ企業,持株会社が実は囲い込んでいる面もある.

加えて最終製品がイメージしにくく,自動車と比べ魅力に欠け,人手不足が相対的に深刻でもあるらしい.

 

起業ゴールの難しさ

また機能品の開発の芽は国内にもあるがうまく行かない.

ベンチャー死の谷が二段構えの産業構造になっているためだ.

1次的資金調達に成功しても,規模の拡大としての2期目に行き詰まりやすい.

大きな設備が必要で,法の縛りも実験室レベルより強くなるらしい.

 

大手企業のMA部門などもシリコンバレー深センに注目して,海外のCVCに注力しているようだ.

彼らは投資する資金と動機があるにも関わらずギャップが存在してしまっている.

 

 

ぶっちゃけ説明のつもりで,書きながら答えに近いものを書いてしまった.

まさしく最後のギャップの解消などがソリューションになる.

しかし政策の特徴として,理想論や青写真を描くだけでなく,具体的な活用法やターゲットを定めて実現していくミッションがある.

これにあたっては単純な手法のみならず5w1hのような深堀りが必要になる.

 

実は今回のテーマは当該インターンでも同様のテーマを行ったらしい.

ただそれは1週間程度のものだったのに対し,今回のワークショップは半日なのでリソースの不足は不可避である.

そのため各班の発表も課題を残す形ではあった.

 

グループワーク

大観

今回は理想の姿を考えるというサブテーマもあったので,バックキャスト的なプロセスを考えた.

まずは現状の課題を含め,アイデアを発散させ,それを分類し,検討するクラスタを絞り,そこを深堀りしていった.

特に課題の部分は,上記の話のまとめでくどい部分もある.

 

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ドローンは他分野だが先のリンクの建設テックでも挙がっていた話だ.

自身の知識を詰め込んでみた形だ.これが意外と悪くないのだが.

 

マッチング

さて,やはり”業界内のすれ違い”となると”マッチング”が浮かぶ.

これがバズワードで,就活でもこうしたワークショプでも聞きすぎて,辟易としているところは正直個人的にある.で,話を聞いていて他班も機能品だろうと明白に感じたので,逆張りで汎用品にして付加価値を上げるというのも考えたいところではあった.

 

閑話休題,そしてここが肝要.

前述の通りただ手法を漠然と示すだけではなく,ステークホルダーらに寄り添って具体化していかなければならない.

 

じゃあまずどう集めるか.

機能品の開発をしているベンチャーは資金繰りが悪くとも技術は持っている.

そこで技術を売り出して周知していくことが重要になってくる.

大手企業にリーチすれば,資金供給の可能性が見えてくる.

 

ビジコン

そこでビジコンの活用が浮かんだ.

 

しかしこのビジコンというのもバズワード的で浅い.

このテーマを具体的に本質的にしていかなければならない.

そこでテーマをニーズとシーズに絞ることを考えた.

 

ニーズは化学大手のみならず,最終製品のユーザのtoB企業も含む.

例えば最近はEVや再エネの負荷平準化で蓄電池の需要,開発圧力が高い.

これは私の研究テーマとも関連するところだ.

拡大解釈すれば,黎明期の社会課題とも捉えられる.

これを経産省主導でピッチのテーマにするのは自然だ.

もちろん化学大手側の需要も重要だ.しかしこれまでイノベーションのジレンマでうじうじしていた会社にそこまでの胆力があるとは信じがたい. 

パナソニックの甘さと誤算、揺らぐEV電池首位…盟友テスラ、中国企業から大量調達

 

シーズの議論は深堀りできなかったが,ビジコンにあえて学会などの学術分野を巻き込み横断化させてもいいのではないかと思う.消極的な理由になってしまうが,大学法人も新たな収益手段が求められつつある.

 

想定されるメリット:理想

そうしてビジコンという場を通して相互の認知を図る.

あとは技術がお互いに本当に必要なら,当事者同士が自動的に進行させていくはずだ.

政府としてはMAなどを簡単に支援する程度で維持できると考えた.

 

MAであれば起業のゴールになるし,資金供給と業務提携はベンチャー側の第2の死の谷を克服させられるし,副業やインターンの人事交流,特許の売買もいいかもしれない.

今回はMAに集中してしまう発表になったきらいがあったが,これは当事者が決めるべきだろう.
また経産省の優位性,必要性として,これまでの特許の取り扱いがまさしくだ.

 

他班

他も時間の制約に苦節したようだった.

例えば大手企業が機能品ベンチャーの買収に踏み切れないなら経産省が買ってしまうとか,大手企業のプラント施設のリース契約をガイドライン化するとか.

 

オチ

ぶっちゃけ化学産業は持ち直していて,振り返ってみれば機能品への変革は直近の課題ではなかった.

要因としては汎用品のリスクだった中国の石炭化学が環境性の悪化で頓挫し,米のシェールオイルも事業化のコスト低減に失敗し,直近のリスクが消えたことによる.

しかし新興国はこうしたプラントの開発をしていて,ジリ貧になることは長期的には避けられない.

 

で,これまでの本文で正解はほぼ示されていた.

マッチングに関してはファンドが設立された.詳細な具体化として,大手企業側の負担として出資金が求められた.結局,世の中金なのだ.これにより参加企業は情報の優位性を得ることができる.

 

その前に法律を制定して,大臣から産業分野として忠告を受けさせたり,メディアからの批判を高める北風と太陽作戦的なものもあったが,北風と太陽よろしくうまくいかなかったらしい.

 

また第4次産業革命のアプローチもあった.ドローンは一例だ.

日本は戦後,化学産業が発展し,施設は老朽化している.同様の製品を作るラインでも,海外の最新式の方がデータ収集など全面的に優れる.しかしデータが蓄積されていない.

古いということをリフレーミングして,データが蓄積されていると捉えた.

しかしそこにも課題はあって,企業秘密として1社のみに留まっていて,活用が難しい状況にあった.中にはフロッピーや紙という場合もあり,プラットフォームも整っていなかった.

これをまとめて活用していこうという方針だ.

 

ただの理想論では現場は動かないので,インセンティブ制度緩和としてドローン点検により目視点検のような頻度を下げてコスト圧縮が適切に可能なようにも配慮されている.

こうした数値の設定は難しそうだが,まさしく私の学部の研究室での研究テーマとも似ている部分だ.詳しくは信頼性指標で検索.

各国の文学や文化・エンタメ

 

つづき

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悲劇により一部データが消し飛んでしまった.

保存先やツールは考えものですな.

文量が少なくなったので,ダイジェストということにポジティブにリフレーミング

 

ドイツ文学

概要

引き続きガリレイの生涯を扱った.
科学者と宗教家の二面性を持つ教皇を着替えという物理的行為に並行させて,セリフから宗教へ態度を変えていく描写があった.
第13景ではガリレイの異端審問を弟子が待つシーンであり,学説の撤回により弟子らが激情へ駆られる.続く第14景は時間が経ってアンドレアがガリレイを訪れ学説撤回の是非を問う.そこでガリレイが賢く立ち回っていることを知る.最後はアンドレアがそこらの子供に科学的姿勢を説き,孫弟子が生まれたかのようなところで幕を閉じた.

感想

第12景の新しい時代への変化というものに,昨今のAIブームや未来のシンギュラリティが強く当てはまると感じた.現在でも仕事がなくなるという言説に様々な立場や主張があり面白い.ただこうした変化によって,力仕事や単純作業が減り,人間の生活において仕事に対する余暇の割合が増加し,豊かな社会を築いてきたのだと思う.これは後半の科学の進展と同質なことに回帰するのも本作の面白いところとも思う.
また異端審問のシーンでは暴力と理性のシーンが,筆者の戦中の経験が影響しているようにも感じた.さらに,ここでガリレイを描写せず,外の弟子を見せることはコンセプトの異化効果をより効果的に発揮し,観客に客観性を促すように感じる.
「英雄を必要とする国が不幸だ」。

 

 

この作品の説明で特に面白いと思ったのは,手法としての異化効果だ.

今ではアニメにも取り入れられたりしているが,当時は斬新だったらしくパイオニアとのことだ.

 

 

科学的態度の促進としては留学のテーマにも重なるところはある.

純粋に科学を説くのではなく,エンタメを通してというのは難しいだろうが有効性が高いと思う.

 

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スペイン文学 

この講義がオムニバス形式なのは,以前の記事にも書いたとおりだが,そうなるといろんな個性の先生が講義を取り仕切るわけだ.

そこでこの先生は結構尖っていた.

元は文学ではなくスペイン語の専門で,延長線上としてこの講義の機会にめぐまれたとのこと.

彼はラテンアメリカ系の文化にも心酔しているようで,文学を含む歌などの文化や政治の関連性を扱った.

 

以下に記すコメントシートもそういったテーマが設定された.

とはいえ,そもそも文学をそれほど嗜んでいない状態で受講してしまっているので書けることは限られた.

映画やアニメ・ゲームのサブカルチャーとの関連でもいい:彼自身が詳しくないので助けになるとのことで,私の知る限りのオタク知識で簡単に考察した.

 

歌と政治

日本や自分の知る範囲で歌と政治の関連はあまり想起されない.
ただ強いて挙げるのなら,有名ではあるが,2019年の紅白歌合戦氷川きよしジェンダーレスを暗喩したことや,星野源ゴールデンボンバーがコロナ自粛を歌によって訴えたことが近いように感じる.
ただ最近は平和なこともあってか,文化的にむしろ政治が忌避されているように感じる.芸能にイデオロギーを持ち込まない風潮を感じる.先日の米大統領戦ではレディーガガがバイデンの応援をしたと聞いたが個人的には違和感があった.
むしろ革命などをエンタメとして昇華して消費している.

 

フレーズを引用する意味

ガールズアンドパンツァーは戦車をモチーフにした作品で,劇中に軍歌・行進曲のオマージュが頻用される.ただ元の曲のテンポがアップなこともあり,面白く仕上がっていると感じる.椎名林檎のNIPPONの冒頭も万歳をフレーと読ませて戦時を想起させるが,現代風にカッコよくアレンジしている.声優・歌手の上坂すみれはロシア愛好家として知られ,自身の作品にもそうしたロシア革命的エッセンスが加えられている.一般にこうした考えは忌避されがちだが,そうした抑圧的な雰囲気へのアンチテーゼと自己実現が内包されているように感じる.
アニメ「輪るピングドラム」のノルニルという曲も,作品がオウム事件を元に作られており影響を受けている.こちらは上述の肯定的立場と異なり,反テロ的な雰囲気になっている.悲劇的脚本なため,例えば「革命」という歌詞も意味を変え,運命的な悲劇を予感的に綴る.

元ネタ・原曲・似てる曲 そっくりメロディ研究室

 

ガルシア・マルケス

彼は文学家だがメディアミックスにも関心を持っていたようで,作品の多くも映画化などがされている.そうした経験を通じて短編集が再編されることもあった.ただ再編の過程で,前述のメディアとの変化が生まれたりもしたらしい.このあたりは興味を持てば,深堀りできそうだ.

 

文系論文

こんなに詳しいのは,もちろん講義の説明もあるが,先生が論文を提示してくれたためだ.実際,ゴリゴリの文系の論文を拝見するのは,リベラルアーツを重視する大学の修士学生でありながら初めてのことだった.

理系と構成から文体まで違くて非常に驚いた.理系であれば,様々な仮定やデータに基づき,既往研究などのモデルに当てはめながら実験や計算を行って考察する.序章に既往研究のレビューの章がある.あとこの文体で思ったのは,査読入っているのかなという簡単な疑問.

元が言語よりということで,原文の単語のニュアンスを細かく考察しているのも感心した.ぶっちゃけ母国語でも長い文章の細かい単語に注意を払うのは難しいし,外国語となれば更に難しいことはいうまでもない.そういえば,バイトの同僚の友人に中国語の漢文?の研究をしている人もいたが,辞典を持ち歩いていて大変そうだった.

文系はそこまでロジカルを詰められるとも限らず,端々に主観的なニュアンスも散見されるのが面白かった.確かに文学の解釈は,極論十人十色だ.そこで普遍性,説得力をもたせるために,引用が用いられる.理系論文の本章ではあまり見かけない形だ.あるいはここでは研究に至った筆者の経緯が日記のように記されている.理系論文の動機は社会課題であるから,そこも大きな違いだ.ただ文系といっても,経済学ではもう少し理系に近いのだろうなと,これまで読んだ本などから夢想する.

 

『十二の遍歴の奇譚集』にこめられた三つのオマージュ --ガルシア=マルケスと映画・政治・詩作--

せっかくなので読んだ論文のCiNiiなどのリンクを共有しようかとも思って検索したら,この人想像以上に面白い人だった.世界的なチェスプレイヤーでありながら,語学・文学に造詣が深いとは...

藤井聡太四段はじめ伝統的ゲームの強者って,そのゲームの頭の良さは当然ながら,外でも頭が切れるんですかね?

スペイン語を通して視野を広げてもらいたい | リベラルアーツ研究教育院 News | 東京工業大学 リベラルアーツ研究教育院

 

閑話休題.本筋に戻ろう.

といってもコメントシートの記憶をたどりながら,文理の論文の違いを考えていて割と語りきってしまった感もある.

序文と歴史を見ると矛盾もあったりするらしい.そのあたりはちょっとフィクションなのだろう.

ラ・サンタは娘の死体がきれいで聖人認定してもらおうと教皇に掛け合う父親こそが聖人ではないかという話らしい.

あるいはマリーア・ドゥス・プラゼーリスは,死期を夢で悟ったおばあちゃんヒロインだったが,それは実は青年との初恋を示唆するものだったというオチらしい.

夢を貸しますも題に夢とあるように掴みどころがないあっけなさがある.

ただ考察してみると,各所に先人を意識したエッセンスや表現があったりする.

それは前述のような単語や構成,人物・性格など多様だ.

また上記のあらすじが進む中でも,登場人物が政治的な意見を持っていたりで,社会背景に裏打ちされたと思われる風刺的エッセンスもあるらしい.

 

他地域(他の先生の講義)との考察

社会的な問題との関連や提起としては,前回にも書いた存在の耐えられない軽さは近しいものがあるかもしれないと思った.

ドイツがすべての回でガリレイの生涯を扱ったのは深堀りできたが,幅をもたせられなかったのはやや残念だった.

こうした方向性として,ナチスの関連はやはり見たいところだった.読み物として我が闘争を勧めるのは,しばしば見られるし.前節にも書いたように,反戦疲れもある実感だ.ただ両者を見るのも重要に思え,アンネの日記も未読なので読みたい.あるいは映像作品で手早く消化するのもいいかもしれない.

読んでいて思われた読者もいるかもしれないが,私はおそらくネオネチの気質がある.歴史的失態を把握しているが,ナチスの体制すべては批判できないのではないかとも思うのだ.戦争まではプロバガンダで巧妙に支持を得たし,軍事が主流だっただろうが科学立国も進んだりしたわけで.

ゆえに全てを否定するのではなく,有機的な勉強が必要だと思う.そういう意味で映画帰ってきたヒトラーは現代のタブーへの問題提起として絶妙だった.ヒトラーのコスプレへのドイツ国民の等身大のリアクションは,雑多なエンタメとは一線を画す魅力があった.またいわゆる総統閣下シリーズのワンシーンを盛り込んでいるのも,皮肉でありながらエンタメとして文学的文脈として面白かったと思うのだ.

 

Vtuber

都合,話がやや飛んでしまうのだが,昨今の日本のエンタメも佳境か.

1年前くらいのVtuberケリンは勢いがあってよかったが,最近はしおらしかった.ただ久しぶりにニコニコ動画を開いて彼の動画を見たら,勢いを取り戻していて非常に面白かった.

中国人 VS ダークエルフVtuber - ニコニコ動画

意図的に最近は避けていたけど,こんなことも書いていた.

 

pytho.hatenablog.com

 

Hololiveは中国ファンのアレルギー的反応から,現地ライバーを含め撤退することになってしまった.非常に残念だ.炎上による日本メンバーもだったが,それ以上に現地ライバーを同情せずにはいられない.私の立場は時間を通して冷静になって変化していて,運営会社が悪いというよりファンのコミュニティが悪い印象だ.ただこれも一部のノイジーマイノリティなのかなとも思っている.本質的には上記の彼の動画にあるように中国共産党が台湾などを認めないからなのだが.

 

ただ社長自ら海外進出に攻勢を強める姿勢も見られているのはいいことだと思うし,実際以下の動画とかも面白い.リスニングの勉強にもなるし.

youtu.be

 

この文脈でこれを示すと,いかにも対立煽りになってしまうが,本意ではないことを記しておく.ただこの動画がコンテンツとして面白く,その中で私と同じ意見が述べられているのが溜飲が下がる.ただ先述のように私自身ネオナチ気味ではという自覚もあるので,他山の石以て玉を攻むべし.

総統閣下がファシズムを肯定したライバーに言及するようです - ニコニコ動画

 

Vtuberは拡大したが,未だ一般の世俗からは隔壁されている.生主のノリで炎上が耐えないので,法人との案件も進みにくいのではと邪推する.魂は無敵に近いが.

Vチューバー、雑談で1億円 投げ銭世界トップ3独占 :日本経済新聞

とすれば,炎上する人は業界にとって邪魔だ.勝手に燃えるのは構わないが,間接的に迷惑をかけていると思う.これはどこかで聞いた話だが,Youtuberのイメージがいいのはかのヒカキンの人柄や態度に依るところが大きいだろうとある.確かにヒカキンがレジェンドとしてヒカキンたりうるのはそこだろう.同じメンツをはじめしゃちょーやヒカルは張れない.ハイブランドが皆好きなように,心理的な影響が絡む中で,イメージ・ブランドの力は計り知れない.Vtuberにはこれが大きな課題だろうし,現状ではそれを邪魔する勢力のインプレッションが高すぎると思うのだ.

 

すっかりおまけで話が飛んでしまった.前半に述べた文学は学術的考察の対象たりうる文化だが,今のエンタメ,とりわけYoutubeVtuberは文化たりうるだろうか.今後に期待だ.

スペインの担当が歌とかそっちよりで,自分の話したいテーマにしてしまったなと最後に反省するところでもある.

Entrepreneurs with Social Issues

以下の続き

pytho.hatenablog.com

 

 

リブリー

内容の概略としては,教育サービスのプラットフォームであるリブリーの経緯.

起業家,後藤さんの信念や困難を1時間あまりで語っていただいた.

 

根源的な理由としては他国との教育格差や紛争といった不平等さがある.

そこでかくかくしかじか高校生の問題集の電子書籍をデータベース化した.

 

この講義では困難とその解決としてのピボットに焦点が当てられている.

今回は要はマーケティング・広報の問題だった.

 

学年集会でも説明したが,その本質的魅力は生徒には伝わっていなかった.

さらに職員室では先生が宿題の処理に忙殺されている.

そこで先生の仕事の効率化の一助として,サービスを通して宿題を電子化し可視化しやすくすることとした.

宿題という強制性によって生徒にも利便性が周知される結果となった.

 

 

リブリーの話を聞いた私の感想:コメントシートは以下の通り.

もしかしたらグループワーク中に話合われたのかもしれないが,先生がチャットで仰っていたように高校というシステムからあぶれてしまった(最も救われるべき)個人に対してのリーチについて,取り組みや別の方法があれば知りたい.
また未成年でなくても,大人になって高校相当の勉強をしたいと思ったり,新たに導入されるプログラミング教育は大人のニーズも高いと思う.そこで学生時代は奮わなかったけど,大人になって改めて勉強したいという層へのアプローチもいいと思った.子供に比べ大人は自主性は高いので,今回のような課題も小さいと思う.(これは次週の課題で議論するべきかもしれない)
それから冒頭に計量経済学を学んでいた背景から,経済学的に定式化できると述べられていた点に興味がある.計量経済学は全く無知なのだが,伝統的経済学へのアンチテーゼとして,心理学と複合させた行動経済学が台頭してきたと私は把握している.上記で述べられていたのはそういったものか.
また根本的問題として,日本の教育が一律的で工場のようだという指摘がある.例えば北欧では実質的に学年の枠が取り払われたエコシステムになっており評価が高い.話にもあったように教育分野と革新性の相性が悪い点は同感だが,そういった学校教育システムのビジョン・大観は気になる.ゆくゆくはこうした短観が,教育の平等や効率化の最終目標に結びついていくと思う.

 

 

この講義の特徴として,匿名化して他人のコメントシートも見ることができるのだが,他は講演者の起業家へ送られることを考慮して感謝の意を評していた.しくじった.こういうところだ,私の弱みは.

で,このコメントにも簡単にお返事頂いた.

あぶれた部分については,難しい問題だと概ね共感していただいた上で,他動力的なものとお金の元,情熱的に行っていけば解決できるだろうというポジティブさが見えた.

計量経済学は合理的な人間を考慮した上で,効用関数を観察で補正しながら検証・モデル化していくらしい.ここは書籍でも独学できると思うので,やっていきたい.このコメントからは,大きな構造は伝統的経済学の匂いがする.

 

書籍

書籍として以下もおすすめされていた.講演した後藤さんがコンサルの経験もあり,そういうエッセンスが強めだ.すべての問題をフレーミングできるわけではないだろうが,課題解決の助けになりそうだ.

 

 

 

地頭力を鍛える

地頭力を鍛える

 

 

 

さらに今回は教育サービスのプラットフォームだったわけだが,そこでランチェスターの法則の紹介もあった.これも勉強したい.インプットが多すぎて溢れていて処理が追いつかない幸せ太りなう.

10分でわかる! 競争戦略のバイブル「ランチェスター戦略」第1章ランチェスター法則と弱者の戦略、強者の戦略 | ランチェスター戦略

 

また他のコメントシートにも面白いものがあった.高校で使われていた英単語アプリを学級対抗にしてマネタイズしたらしい.東工大に入るような高校は進学校だから,こういうインテリ対抗の親和性も高そうだ.

 

 

Welgee

今回は東工大OBOGではなかった.

東大院でバングラなどの危険地域にも訪れたアグレッシブな女性起業家.

難民支援のNPOを運営する.

 

アクティビスト的なところから始まった
観光ビザでの流入が主:観光立国の負の側面か
彼らは追い詰められているので,観光のような選択の自由の余裕はない
戦後復興に憧れるような場合もまれにある
NPO:政治的介入の平易さ:関係性の重視:自主性?
寄付・助成金:4
人間の本質:哲学的テーマ:ブラック:技能実習
アプローチ:選択と集中のジレンマ:トレードオフ:ソーシャルベンチャーとして
Fateシリーズの切嗣の「誰かを助けるということは他の誰かを助けないということなんだ」という一言を思い出した.
人事が希望する人材を言語化できない->経営者とも話す
難民認定をゴールにしていない:社会活動家ではないから
特定技能由来から逃げ出した難民もいる
>彼らが難民をジョーカーにしている
>移民政策が誤り:濫用の規制に動いてしまっている

 

コメントシート

一連の講義で,合弁会社,株式会社,NPOの各起業家に話を聞けたのは非常に有意義だった.彼らに共通していたのは社会課題への強い意識で,そのアプローチとしての選択の違いが興味深かった.
そこで今回のNPOは社会・外部からのアプローチが多様で最も難しいのではないかと感じた.合弁であれば自分を強く貫けるだろうし,株式から出資者が絶対だと思うが,NPOステークホルダーも多くジレンマに悩みやすい傾向にあるように感じる.逆に話にもあったとおり,多様なアプローチをできるメリットとしての責任だと感じた.私個人としては複雑で難しくて敬遠してしまうと思う.
また移民政策・人的資本において,日本はシステムの設計サイクルが悪い.観光ビザや技能実習生の問題は非常に無責任だ.危機に瀕する人を現地に放置することも残酷だが,それ以上に受け入れておきながら生殺しにしていることは許しがたい.
難民認定をゴールにしないというのは巧妙なリフレーミングだと思った.個人的には前述の無能な政府の度肝を抜くようなインパクトを期待したい.
また人事が欲しい人材を言語化できないという話も面白かった.この講義を就活が終わった状態で(唯一?)聞いているが,就活の曖昧さには辟易とした.以前にはリクルートの内定辞退予測が炎上したが,これは難民,外国人,社会的弱者を問わず社会課題として今後も燃え続けるのだろうと思う.Welgeeの寄り添ったアプローチはこうした問題にも光を指しそうな期待がある.

 

紹介

【オンライン開催】WELgee活動説明会『Shape the Future Together~日本に逃れた難民と、ともに未来を創る~』

逃れてきた難民が「テック人材」に大変身!3団体の協働による、日本初の「難民プログラミング道場」、始動|NPO法人WELgeeのプレスリリース

エアライン再編か

大韓航空、アシアナ航空を買収へ 韓国政府主導で (写真=聯合・共同) :日本経済新聞

 

海外でもコロナ禍は大変らしい.

やはり特にエアラインは海外利用がほぼゼロなのが痛手か.

 

ただこれは日本独自の見方で,アメリカやEUの大陸は国内の長距離移動では飛行機が非常にメジャーなので,そのあたりの肌感の違いは気になる.

あるいはアメリカと,中国・EUでも高速鉄道網の発展度は異なる.

それでも密閉される航空機は忌避されるのだろうか.

 

交通モード選択として,交通計画ではロジットモデルによる要因分析がメジャーだが,そういった観点で気になるところだ.

先日の学会でもコロナ禍の行動変容を考慮した研究が多く見られた.

 

pytho.hatenablog.com

 

話は戻って渦中の大韓航空アシアナ航空だが,そういえばロンドン留学ではアシアナ航空を利用した.

そのサービスを巡ってこんな意見も.

 

 

これは昨年のロンドン留学のアシアナ航空機内食

パン,鶏肉の煮込み的なの,カット野菜のサラダ的なの,ティラミス,ソーダ

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こっちはケアンズの卒業旅行のジェットスター機内食.カレー.

f:id:pytho:20201116225113j:plain

 

確か卒業旅行の時は機内食をケチった記憶があるので,これで比較するのは誤りかもしれない.ただ機内食の経験がこれしかない.

あとは単純にロンドンは遠かったのもあるかもしれない.インチョンから半日だった.

 

味としてはどちらも欧州向けの味付けだった.ジェットスターは米がタイ米みたいで,アシアナはサラダが若干生臭くデザートが甘すぎた.

ANAJALの上級な機内食のネットの画像しか知らなかったので,そこは非常にショックだが,LCCなので価格相応かなという感じ.

ただアシアナの機内食も主食,主菜,副菜といったあたりは揃っていたので悪くなかった印象だ.

大韓航空は全く知らないが,ツイートのとおりになるならショックだ.

 

また日本での動きも気になる.ピーチあたりが統合されるような噂も耳にするからだ.またこの期にJALは攻めに転じている.であれば,弱った他社を傘下に収めることもあるかもしれない.

ただツイートの大韓航空と違って,JALANAはフルサービスな印象でコストが高そうだ.コロナによる財務の悪化でサービスの低下は免れないだろうが,どう転ぶかも注目だ.

 

ontrip.jal.co.jp

またJALは上記のような面白いプロモーションも行っている.

余ったCAが地方へ派遣という話もある中で,この記事はいい感じに見える.

実際はこんなに華々しくないだろうというのは世の常だが.

 

島根は実は以前から注目していて,というのもサンライズ出雲の終着駅だからだ.

JRグループ「旅に出よう!日本を楽しもう!」キャンペーン

もちろん記事にもあるように飛行機の旅行もいい.安くなっているし.

次回の国内旅行の行き先の可能性は高いので,その際はこの記事のロケーションの紹介は観光地選びに是非参考にしたい.

 

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なつかしい

 

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