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高専から駅弁大学から東工大を経て大企業へ 浅く広い趣味とかキャリアの日記を

都知事選ホリエモン

都民ではないのでわりかし杞憂でありながら,学校や勤めるであろう就職先の所在地でもあり,大局的な政治への影響も大きいので気にせざるを得ないテーマ.すなわち都知事選についてホリエモンを中心に書いていきたい.

都知事選と言えば直近だと,龍が如く7やPsycho-Pass3で大きく取り上げられた.作中でも色がつかない点に言及され政界への登竜門として描かれる.これは概ね事実と整合するところだろう.それゆえか現実も笑いごとではないかもしれないが面白いことになっている.

ホリエモンについては個人的には下記にも示す通りで評価している.

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ただ同様に扱ったDaiGoや中田敦彦が宗教的な姿勢を見せている雰囲気が全体的にきな臭さを漂わせている.

ただホリエモンについては,内容が核心的であることも多く,引用の場面は多い.政治関連は色が付きやすいのでどの道難しいところだろうが,ビジネスや経営・経済方面へのセンスは高く評価できる.ただ犯罪歴とも関連しそうだが,強硬的な姿勢が強い点は評価の分かれるところだろう.

またホリエモンNHKをぶっ壊すで有名な立花氏と友好的で,これは彼のYouTubeチャンネルでのコラボからも確かめられる.このツテでかとんでも選挙戦略を擁立するようだ.

個人的に邪推するに堀江氏はかねてより彼の手腕を評価しており,コラボを通じて確信へと移り仲間として迎え入れ利用しようといったところではないだろうか.

ただあくまでビジネスライクでお互いに利用しようとしている感が感じられる.というのも立花氏は政略が行いたいのに対して,堀江氏は本気で当選を考えているように見受けられるためだ.前者については,れいわ新撰組山本太郎の動きにも似たアジテータのようなものを感じ,個人的には好まない流れだ.ただ一般大衆はロジカルより感情に動かれやすく,またこうした不適切・不誠実(あくまで個人の感想)を規制するものがないフレームワーク自体が課題と言えるだろう.彼らの勢いが抑えられるうちに適切な形での抑制が必要ではないだろうか.これは欧米で既存の政治団体への不信から極右が台頭した流れに似たものを感じる.

一方の堀江氏は東京改造計画を発行した.ここには具体的に都がどうすべきかが書かれている.目次だけでも大方の見方が分かる.これらの考えは堀江氏の発言の深層と同等に見受けられる.堀江氏自身,既存システムへの批判は繰り返し行っており,この機会に評論家から立場を入れ替えるつもりだろう.また上記の東京改造計画に関連する内容をYouTubeで解説もしている.これほど親和性の高い活動もそうそうないだろう.

テレワークの是非

テレワークの是非という今回のテーマは,来年度に就職を控える私にとっても重要だ.

これまでの大学での研究生活においては,解析系で実験のための通学の必要性が低く,さらに扱うデータについても機密性が比較的低く,テレワーク的環境に恵まれた.

比してコンクリート系や生物系の友人の研究室の閉じこもりっぷりを見るに,実験で進捗がある程度保障されていることが羨ましい一方,大変そうだと思っていた.

それゆえこれまでは一貫してテレワークに肯定的な立場だった.これは通勤混雑の酷さや時間損失的な観点も含まれている.

しかし今回のコロナ騒動によるテレワークの急伸とその対応から,妄信的信仰からたたき起こされた.

セキュリティ

まずはセキュリティだ.Zoomも一時的に大きな潮流となった.ただこれは個人的に過剰反応だったように思う.確かに重要な案件・会議で用いるのは難しいだろうが,日常的なチームのコミュニケーションが脅かされるようなレベルではないだろう.この点はZoomに限らず社内のファイル管理やVPNも同等に扱われるべきではないだろうか.さらに言うなら,同一のメールアドレス同士でパスワード付きファイルとパスワードを分けることが続いていることも謎だ.確かに余談として,進路調査票でやらかしてこのセーフティネットとしての意義を理解していないこともないが.

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構造的問題:UI・UX

次にZoomの構造的欠陥とも言える問題がある.詳細は以下の記事に詳しい.

 

「そうした非言語的な手がかりに強く依存している人にとって、それが見られないというのは大きな消耗につながります」と、フランクリン氏は言う。

「ズーム疲れ」はなぜ? 大きな負担、脳にかかる|ナショジオ|NIKKEI STYLE

記事は外国のものが一次ソースなので日本には比してそぐわない面はあるかもしれない.というのも日本人は表情や体でのコミュニケ―ションが少ないからだ.ただ新たなコミュニケーション手段への急速な環境の変化のストレスは非常に大きいと言わざるを得ない.これは行動経済学的課題と感じられる.あるいは人間工学・心理学的とも言える.そのため根本的な設計を含め,改良しなければ今後も積極的に利用していくことは少々無理があるのではないだろうか.

この問題はZoomに限らずあらゆるオンラインプラットフォームに当てはまるだろう.例えば萌芽の生えるバーチャル空間だ.本ブログで何度か挙げているVtuberやバーチャルな肉体は今後5~10年程度で非常に身近に成り得る.これは例えば以下の動画に詳しい.

www.youtube.com

いつも流れであれば,彼の話を半ば妄信的に伝えるところだが,懸念点も多い.私のここでの論旨としては,バーチャル化の流れの力強さは認めるところだが,基本設計や環境が人間ベースになっていなければ難しいということである.これが前述した行動経済学や人間工学的な部分にコミットする.例えば数年前にブームになったVRだが,現状そこまで世間一般に普及しておらず,あくまで娯楽の1つに留まってしまっている.これとZoomを組み合わせて,現実に近い会議を創出できる可能性はある.現状の娯楽と見方が一転するがブルーオーシャンで市場の可能性も明るい.こうした相乗効果・掛け算の検討が非常に重要だろう.これ次第でどちらにも転びうるというのが私の考えだ.

伝統的文化:人事評価・給与体系

また伝統的文化のパラダイムシフトも重要だ.ハンコは一刻も早く電子署名に転化すべきだろう.そして難しいのが人事評価だ.給料にも関わり非常にセンシティブな話題だ.ただテレワークを積極的に行うにあたって改革は必至だ.そこで成果主義への移行が力強いものとなるだろう.例えば以下の記事が参考になる.

■「コロナ」長引けば制度見直しも

給料の決まる仕組みとその背景を理解しなければ、いつの間にか自分に対する会社の評価が厳しくなり、給料が下がりやすい仕組みになっていても気づかないといったことになりかねません。それは労使関係の観点からは非常に危険なことでもあります。平時は給料の仕組みを変えることは難しいですが、新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の制約が長引けば、賃金制度を見直す企業も出てくる可能性があります。変化の激しい時代を生き抜くため、「給料リテラシー」の向上は不可欠になってきます。

日本の給料はガラパゴス? 働き方の専門家に聞こう :日本経済新聞

新型コロナ:在宅勤務、報酬体系見直し カルビーは成果主義 :日本経済新聞

ただこれにはそもそも双方の給与体系に関する研究が求められる.ガバナンスが重視される中,社員全員にそのリテラシも求めるべきだ.するとフットワークも重くなり難しい.根強い反対もあるだろう,特に窓際族は.

ただ困難を経て目先の成果を重視するものに移るべきだと私は考える.日本的ポテンシャル評価も,特に長期的なプロジェクトにおいて評価できるものだが,複雑で不透明で今後にそぐわないのではないだろうか.

テレワーク的環境にあった身から,今後NewNormalたり得るか考察した.

概してセキュリティや給与体系については,まずリテラシの向上が必要だ.ただこれについては一般学生である私が社会人に比べ殊更低いのかもしれない.その上で今後の方向性を前向きに検討すべきだ.また利用するプラットフォームは当然ながら便利でなければならない.単純な機能だけでなく,意識的に自然なデザインでなければならない.

評価についてさらに言うならば,長期的な展望において,AIの台頭によって勤労の”義務”は崩壊するだろう.ゆえに仕事においてより成果が求められ,それにより成果主義が進むのではないだろうか.

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就活後半戦?

就活はまだ内定をどこからも得ていないので,ナイーブ・センシティブなテーマではあるがここで1つ記しておく.

というのも,いよいよコロナの延期を経て最終面接の案内が来て武者震いしているから.

ところで某noteで21卒が複数内定保持で高説垂れてたりして,メンタルはそこそこやられてないこともない.

就活は様子見.この時期に動いても活動している企業の気が知れないので,ここは臥薪嘗胆か.

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さらにこんな記事も.震えは増すばかりか.

不安の広がりとは裏腹に、現時点のデータ上では内定を持っている学生は昨年より多い。大手就職情報会社のディスコ(東京・文京)の調査では4月1日時点で34.7%と前年同月を8.3ポイント上回った。その理由はインターンシップ(就業体験)。参加したかどうかが勝負の分かれ目になっているようだ。

コロナで売り手市場一変 来年の就活はもっと過酷?|U22|NIKKEI STYLE

私はインターンを非常に軽いノリで受けてしまって,そこに就職するとはあまり考えていなかったので失敗したのかなと思ったり.というか当時志望度が高かったものは,応募したものの落選して,微妙なものが残った感が強いんだが.ただインターンをマッチング度の見る機会として捉えているので,考え方としてこれはこれでありだと素直に思う.入社はハードルが高い上,取り返しもつきにくいが,インターンであれば,その限りではない.これはB4で受けた鉄道総研インターンで社員さんに受けた話が効いている.ただ実際問題,大手病が抜け切れていないのが微妙なところ.つまるところ大観としてハイリスクだ.

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閑話休題,同コンテンツ内の以下の記事も非常に羨ましいと思った.

スーツも志望動機もいらない 「アウトロー就活」って|U22|NIKKEI STYLE

ただそれっぽいことしたりもしたが.

ベンチャーで深層心理で舐め腐っていたのか,ベンチャー的であれと望んでいたのかそうしていた節もあったが.

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推し・V考察

はじめに

先日,なんとなく推しについて書いた.

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そして界隈では有名かもだが,以下のサイトにたどり着いてしっくりきたので,これを基に考察的なことをしてみたい.ここでは主ににじさんじとホロライブの比較をテーマとするが,対立煽りや優劣をつけるものではなく,業界を批判的に記すことで改善を期すものとする目的を付記する.

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VTuber業界の歴史

自身のおけるVの歴史を振り返ってみると,動画にあるように四天王で認知をして,にじさんじの芸人的ライバーを経て,アイドル部に推しが傾くも不祥事で箱を離れ,現在はホロライブに落ち着いている感じだ.こうしてみると2年程度の短期間ながら,大きなムーブメントが起きていることを改めて感じる.

四天王

それぞれが非常に濃密な印象を与えた.初期は四天王とまで言わしめて,企業や技術の圧倒的プライオリティにより支配していたが,内容の陳腐さからか企業勢の侵攻を許した.

にじさんじ一次ムーブ

そこに対する個性の爆発する新人のイメージは非常に鮮烈だった.ただ私の好みの問題として,お笑い的なものがそこまで好きでないこともあってアイドル売りをしているものに傾いた.ただこれは相性の問題だろう.その間にもにじさんじは着実に規模を広げており,業界や参入機会を増やしていて時々その勢いを垣間見た.

アイドル部炎上

ここでアイドル部は四天王の存在もあってか,優位な立場をとったに見えたが,事務所のゴタツキ・無能さが露呈してしまった.ライバーへの影響は軽微だったと感じるが,単にイメージの問題として萎えてしまった.またライバー同士の不仲さが見られるのは不愉快だった.箱のプロデュースにおいてこの点は最重要だ.次点でライバーを支援する企業の在り方もまた重要となるだろう.

ホロライブの台頭・隆盛

結果,現時点においては2つの箱のいいとこどりをしたホロライブに帰着したと言える.当事務所がどこまで考えているかは不明だが,先述の懸念点が概ね払拭できて好印象を与えたのも移行に際して力強かった.ライバー同士が個人を尊重している風土と,相性のいいカップリングの誕生,ゲーム実況におけるメーカへの裏方による確認などだ.ライバーが好きな視聴者にとって,ライバーが支援を受けていて良い環境にいることは視聴者にも大きくプラスだ.若い業界ゆえか,運営側がしばしば大学サークル程度と揶揄されることからも,ここへ力を入れることの重要性を暗に説いているように感じられる.

展望

こんな動画も

www.youtube.com

箱の趨勢はともかくVの業界自体の成長性は確定的だろう.ゆえにこそ真に覇権を握れるのがどこかの影響も大きい.

ただこの2年間でここまで劇的な変化を遂げているためvolatilityが高く予想を立てることは難しい.今最大手の事務所も数年後には弱小へ衰退しているかもしれない.

 

ここまで流れを追ってみた.推し(箱)が違ったり,そもそもVに興味のない読者もいるかもしれないが,浅めのオタクゆえに一般性の高い見方と言えるだろう.

衰退論

引用

次に冒頭の衰退論について考えていきたい.要点は以下の通りだ.

男女コラボ、共有鯖の活性化、大会などの箱企画が増える

大勢が集う場所で箱推しファンから注目されるかどうかが重要になる

コラボでオチ担当や弄られ側に置かれるのは男性ライバー
ゲームの分野で活躍するのも男性ライバー
箱推しに注目されるムーブを積極的に取れるのは男性ライバー

男性ライバーにファンが集中して箱内のファンを数多く抱え込む状況
しかし男性ライバーは根本的に箱外からの新規を取る力は弱い

逆に箱の数字を使うのが下手で男性任せにして面白い事をしようとしない、影の薄くなった女性ライバー達が弱体化
男性ライバーの存在感が増した箱の中ではアイドル売りも難しくそれらを求める層はホロライブ等に流れる

新規を取れるような女性ライバーが生まれ難い土壌になる
(芸人路線やゲーム路線なら男性ライバーに勝たなくてはならない。アイドル路線なら男性との絡みがネックとなる)

箱自体の新規が枯渇することで男性ライバーに流れる数字も打ち止め

ここで男女間の一般的な先天的性差を主に証拠にして考察している.フェミニストジェンダーにおいてセンシティブな展開になっているものの,概ね頷ける部分が非情な現実を示すように感じる.ただぶっちゃけこの手の議論は,学校や会社の広い部分にも適用できる可能性もあるようにすら感じられる.理系の男女比や学位の性差が根拠たり得る.社会的な言及をするならば,Vに限らず日本社会の固有の問題として捉える必要性もありそうだ.そこで面白さや他人への依存度を定量化できたら面白そうだとも思う.箱:事務所にもそうした部隊に多少は人員が割かれているものと考えられるが,外部の視点から普遍的に鳥瞰するのも面白そうだ.

最近の女性Vの陳腐感

脱線はこの辺りにして,最近ただ可愛いだけの女性Vが増えてきた印象は確かにある.ただでさえ既にレジェンドたるライバーがいる中で,これを超えていくような期待を持たせる個人は少ない.これはにじさんじで顕著だ.ゆえにこそ粗雑乱造のような揶揄もされているのだろう.確かに業界の拡大と支配において単純な数は重要だが,それに伴う質の低下が著しい.逆転しているが組織における窓際族のような印象すら与える.これは別記事で詳しい考察もある.

note.com

How about 男性V

他方,男性Vであるが,これが環境的に難しい.これが冒頭記事にもあるユニコーン問題だ.かくいう私もこのきらいがある.にじさんじ所属でニコニコのランキングにもしばしば表れ名前は知っているが積極的に見る理由が見当たらない.

二次元は女の子という伝統的文化とリビドー

これには様々な要因が挙げられる.まず絵だ.PixivやTwitterのタイムラインで二次元の絵を見る機会は多いが,これは男性向けなら専ら女性あるいはそう見えるキャラクターだろう.

ディスシナジー

また男女のセールスポイントとそのシナジーの差異もある.女性なら綺麗な絵と声のシナジーが期待できる.これはRPで特に効果的だ.しかし男性は声や絵などの外見的要素よりも,トークやゲームスキルといった内面的要素にそもそも強みがあり,ここでVとしてのシナジーがはたらかない.

Vの必要ある?

ゆえにこそ,加藤純一やライバロリといった既存の生主的立ち位置が未だに強いものと考察できる.また売り方の違いもある.男性Vは専ら芸人的だが,現状の趨勢としてはアイドル的立場の方が求められているように感じられる.この点は今後のV業界の拡大と共に住み分けが進んでいくだろう.

箱の強み

面白さ・マルチスキル

そして推しに話を戻すと,ホロライブは箱として強みを有しているだろう.女性のみのグループにより生存戦略として,アイドルでありながら芸人的振る舞いが求められる場面がある.ただこの塩梅がちょうどいい.あくまでアイドルの最低?ラインを保持しつつ,芸人性を両立させているように見える.企画自体もライバーには負担が大きいだろうが,耐久や罰ゲームありでエンタメを増大させている.

これは日本社会におけるパラダイムシフト的とも言えるかもしれない.これまでTV芸能人は,アイドル・俳優と芸人で完全に住み分けされてきた.さらに女性アイドルであれば,スキャンダルが許されず昭和的な女性的であれという空気もあった.

しかし昨今のVは一部のにじさんじライバーらも含め,垣根が融和している.歌ったり踊ったりしつつ,えげつないエピソードや企画が行われ,いい意味でYouTube的だ.この状況は破壊的技術たり得るのではないかとも考えられる.秋元康プロデュースのアイドルが24時間耐久や脱毛配信を行うだろうか.あるいは芸人がアイドルの舞台に立てるだろうか.渡辺直美さんなど例外がいることも認めるが,環境・風土としてVに強みがあるのは明らかだろう.

良くも悪くも格差と障壁

そこで箱は強みだ.この点は既存の大手芸能事務所と不変だろう.ただプロコンがある点に注意がいる.リンク先にもあるとおり,事務所所属自体が目的になっていたり,数字を追えない状況になることが懸念される.大手の事務所として引っ張る側と引っ張られる側がいることは避けられない.これをうまく活用しなければならない.そこで新規参入ライバーに求められる壁もまた高いことは,誰もが再認識しておかなければならないだろう.低質な慣れ合いを予防しなければならない.そこで目的意識は重要だ.

箱の弱みの克服

目的意識

リンク先で述べられている”箱の奔流にのまれない「ギバラと鈴原」”やホロライブの3期生らは好例だ.本人たちがどこまで意識的かは1個人のファンの知るところではないし,見せるようなものでもない.だが彼女らは努力をし,結果として数字がしっかりとついてきているのだろう.

特に後者のホロライブの新規メンバーが素晴らしいと私は考える.この辺りの深層的なものが,私がホロを推している理由かもしれないし,あるいは鶏が先でホロの信仰により従属的にこの考察が生まれているかもしれない点には,読者は注意してもらいたい.にじさんじの2人が箱にいながら個人的なのに対し,ホロライブでは箱にいて集団的で腐っていない.むしろ既存メンバーをエンハンスしていると感じられる.3期生の面白さや勢いがなければ,もっとにじさんじが絶対的な状況が生まれていただろう.さらにそれに続く朝ココも力強い.

裏方の底力

加えて箱で行われる企画も面白い.これは箱の違いの大きな部分ともいえる.にじさんじはライバーの自主性によるところが大きい一方,ホロライブはライバー以外の裏方の努力の比重が大きいように感じる.優劣のつくものではないが,にじさんじが普通のコラボの延長っぽいのに対して,ホロライブは独特の視点・センスが光るように感じられる.

ホロライブの弱点

閉鎖感

ただここまでホロライブの強みを挙げてきたが弱点もある.まず相対的に閉鎖的な印象が否めない.にじさんじが積極的に外部コラボをするのに対し,ホロライブはこの動きが弱いように感じられる.箱自体の強みを生かして内部コラボを重視しているように見える.これも優劣のつくものではないが,多様性の面から見て前者の方が好印象だ.ここには箱の特殊性も関連するだろう.ホロライブは女性限定の箱ゆえにこそ外部男性とのコラボは著しく慎重ではないかと邪推できる.実際にアイドル売りをしているわけでユニコーンも多い中で,このセールスは諸刃の剣として気がかりだ.

多様性

また数と多様性も先述した通りだ.にじさんじに複数の現役社会人がいる中で,ホロライブは経験者が1人だ.またメンバーは全員おそらく20代女性だ.社会人に関する点で,学力的スキルも懸念される.いまのところエンタメとしてこれを昇華できているが,都道府県が半分も分からないのは単純に常識の範疇として思うところがある.そういった点も含め,セーフティーネットとしての裏方のバックアップの重要性も高い.この点は個人事業主的展開を見せるにじさんじに問題が散見される.最近で言えば葛葉スマーフ問題はガバナンス・マナー的な面で有名人としては避けるべき事態だったと私は考える.また通知メールの設定でプチ炎上もしていた.ライバーと同等に裏方の在り方もシビアに問われていくだろう.

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格差

これが良くも悪くもだ.やはり人間,新人に勢いよく抜かれることは心が落ち着かないだろう.特に大型新人の勢いたるやだ.内部コラボも多く,メンバーの関係性は良好に見えるが,数字のマネジメントに注意が必要だろう.逆に規模の増大に驚いているような印象を受ける場面もある.アンチも比例して増える.単純な拡大だけでなく安定的な運用に努めるフェーズに移行したようにも感じられる.

まとめ

厄介オタクとして5000字近い考察になってしまった.最大手の2つの箱を比較して分析してみた.それぞれに面白い個性があるので,その強みを今後も存分に生かして,業界の発展に繋げてもらいたい.私はホロライブ箱推しであるもののあくまで中立的に分析したつもりだ.衰退論のにじさんじファンさんと同様のスタンスをとらせてもらった.彼の組織論的なコンテキスに自身の考えを付記しつつ,箱のプロコンをまとめた.結果として衰退論という弱気の論を根拠に,推しの長所の根拠へ利用したのは一抹の心苦しさもあったことを付記しておく.

箱:専らホロライブの強みはアイドルと芸人のマルチスキルと裏方の努力で,弱みは閉鎖感や多様性にあるだろう.加えてメンバー間の必然的格差は両面を持つ.私自身の考察はつまるところこの程度だと思う.

ただ随所に日本社会の課題へのアンチテーゼたり得るのではないかと提起してみた.Vに詳しくない人はこれを機に自身の推しを見つけれもらえれば幸いだ.それに際して,上述の各箱のプロコンで自身に相性の良さそうな箱からお気に入りを見つけれ貰えればと思う.

管理社会の受容性と匿名性の崩壊の考察

昨日20/5/17のNHKスペシャルが面白いコンテンツを提供していたので,半ばそれに便乗して記していきたい.私的New Normalについてであり,議論の種自体はシナリオプランニングなどで行った通りだ.

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テーマはコロナの延長で対策としてのプライバシーの在り方だ.結論から言って今後プライバシーは軽視される社会に変容していくのではないかと私は考えている.管理社会の到来だ.それゆえに当記事・YouTubeをはじめSNSはプロフィールを明かし本名で運営している.なお言葉に棘があるが決してディストピア的ものを指すものではなく単に効率化の問題だ.

まず同番組においてLINEのアンケートにより,今回のような事態において,個人情報の提供に61%が肯定的立場を示したとしている.これは彼らが自身のプライバシーより社会性を重んじていると考えられる.そしてこれが過半を占めているのは非常に重要だ.民主主義的なエビデンスたり得るからだ.反対派も当然いるが,この結果の潮流は導入を加速させる.導入が済んでしまえば,反対派もその環境に準ずるを得ない.ここで二項対立的に示したが,現実には柔軟な運用が求められるだろう.

ここでこの結果は今回のような特殊な事態による例外的なものだとする批判もあるだろう.しかし今後は不確実な事態に対する恒常的な対策が重要になる.VUCA下でのNewNormalだ.具体的に言うならば,迅速な対応を可能にすべく対策を推し進めなければならず,SARSに対する韓国は好例だ.さらに言えば日本とともに儒教文化のバックボーンの相性はいいかもしれない.

さらに現在のプライバシーの重視は行政上の障壁になっている側面もある.本人確認などの手続きの煩雑化だ.マイナンバーが本来の意味で導入されていれば,給付金はもっと楽でスムーズなものとなっていただろう.こうした面倒な背景があって,混乱や政権批判につながっている可能性も検討できる.こうしたメリットが実用可能で認知されれば,管理社会の受容も近いだろう.

さらに現代社会において管理社会の利点は他にもある.テロ・犯罪などの抑止だ.指名手配などは画像認識AIといった技術との相乗効果もあって飛躍的に改善するだろう.脱税といった犯罪の抑止の方面も期待できる.

そして匿名化の排除は諸刃の剣となる.これまでの自由な議論は,ある程度の制約が予想される.ただ特に掲示板やTwitterといった匿名ツールは,その匿名性からユーザの攻撃性を助長する.ゆえに過剰な攻撃や風評被害が拡散する.実名化はこうした現在の弊害を一網打尽にする.ここからは性善説(確信犯的誤用)だが,実名化により情報の発信に責任が伴い,ソースチェックといった作業が重視されるようになり,議論の場が刷新されるのではないだろうか.ただ現在のワイドショーがあの有様なのであまり期待はできない.

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そして管理社会に移行するであろう最後の根拠を示す.信用経済の到来だ.単純な貨幣経済からSNSのフォロワー数や保有するスキルが評価される時代に到達している.これは蓋然性の高いムーブメントだ.これに便乗するように,蓋然性は比較的低いものの管理社会に移行するのではないかと考えられる.既にサービスされているJscoreはAIによる与信枠をスコアリングしている.こうした技術が人件費削減,AIの台頭によって,あらゆる場面で当たり前になっていく.こうした未来はアニメPsycho-PassといったSF作品にもしばしば見られる.こうして信用をスコアリングする過程で,結果的に管理社会にならざるを得ない状況になるのではないかと考えられる.

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前半は今回のコロナショックによる状況による受容性,後半はシナリオプランニング的絶対的変化の課程として管理社会の到来を検討した.以上のような理由から,私はインターネット社会においても実名で活動している.これは実は過去の失敗から贖罪的な要素もあった.ただ自主的に実名で活動することにより,責任感が生まれ健全な活動に努められると考えられる.だからといって匿名のSNS利用を批判はしないが,攻撃的な発言や,デマの拡散に寄与してしまったなどの過去の経験に自責を感じる人は,全般的な実名での活動を検討してみてはどうだろうか.

 

5/24追記

木村花さんがSNSの誹謗中傷により死亡し,社会問題化している.テラスハウスで視聴者の反感を買ってしまったのが一因のようだ.私は同番組を全く視聴していないので,事の経緯に明るくない旨を予めことわる.

これをここに追記したのは関連性を感じたためだ.今回をはじめとしたインターネットでの攻撃的発言の根本原因は匿名化にある.同様の内容は上記のマシュマロ動画に詳しい.加えて日本的いじめ文化の関連性も考えられる.しばしばいじめにおいては,いじめられっ子は孤独を強いられる.これはいじめられっ子の助っ人に入ることが部外者から大きなリスクになってしまうからだ.

さらに匿名化と同様の心理的・本能的攻撃性も考えられる.彼女のリプ欄を詳しくは知らないが想像は容易につく.そしてSNS(Twitter)の構造として攻撃的な発言は,他者には見えづらい.自然にはTLに表れないためだ.そのためインターネット社会が善意で占められていたとしても,構造的に攻撃者を抑え込みにくい.また攻撃者自身は被害者に興味があるため,攻撃者の同士を見つけやすい.さらに匿名SNSの欠点として,仮にアカウントを停止させられても,別垢を作り直すことで復活することができてしまう.対処に対する徒労感も構造的欠陥を生み出している.

一方で有能は知名度向上にこうした炎上をメリットとして利用することがある.彼らはメンタルタフネスで賢い.ただ万人がそうでないことを考えた利用も必要ではないだろうか.

最後に解決策を検討する.この手の炎上騒動は原則として,無視して収束を狙うのがベストになっている.ただし炎上者の非による場合は迅速で誠実な謝罪になる.ただこの無視というのも被害者からすると,積極的でなく決定打に欠け相手に依存するところに課題がある.長期的には上記本編に示すように匿名化の撤廃:実名化により,構造的解決をするか,AIにより攻撃的発言を除去すべきだろう.前者の課題は本文の通りだ.後者は言論の自由の侵害の懸念があり,技術的障壁は低くとも,倫理的社会的障壁が高いだろう.ゆえに本編の論旨を補強させてもらうならば,やはり実名化へのシフトはある程度避けられないと私は考える.

そして具体的な手法として,ブロックは悪手だろう.こうしたテクニックは専門家の領分だろうが個人的な考えを付記する.ブロックの短所として,ブロックが相手側に知れてしまう問題がある.場合によってはこうした状態をスクリーンショットにしてさらなる炎上を狙う手法も散見される.繰り返すが対処には徹底した無視が現状ではベターだ.

そこでミュートを用いるべきだ.そしてSNSプラットフォーマはこの機能を強化すべきだ.これは攻撃的アカウントのほか,言葉でも指定できる.”死ね”といった暴言を一通り登録することにより,こうした単語を含んだ発言をいわば一網打尽にできる.ただこれを各人が登録するのは非効率的だ.ITリテラシの低い利用者も多いだろう.そこで一般的な程度において,デフォルト設定を以てプラットフォーマが登録すべきだ.あるいは一通りの発言によって,社会的点数化を行ってもいいかもしれない.これはWinWinになる.利用者は健全な利用が促され,インフルエンサーのメンタルが守られ,プラットフォーマも評価される.特に前者は言論の自由も害されない.

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うっ